可憐な洋ラン・デンドロビウムの育て方

やわらかな花色とかわいらしさで、愛好家も多いデンドロビウム。開花時期には、株を覆うようにたくさんの花がつき、フレッシュな香りで楽しませてくれます。

ラン科の花は、育てるのが難しいといわれていますが、近年の品種改良によって、育てやすい種類も増えてきています。ポイントを押さえてしまえば難しい管理はいりません。お家でデンドロビウムを育ててみましょう。

目次

基本情報

デンドロビウムは、ラン科デンドロビウム(セッコク)属に分類される多年草です。原産地は東南アジア。分布している原種の数は1600以上ともいわれています。高地に生息し、岩や樹木に着生(ちゃくせい)しながら生長します。木漏れ日の中で育つため、強い日差しが苦手な性質を持っています。

花名のデンドロビウム(Dendrobium)はギリシャ語由来。樹木を意味する「dendron」と、生命を表す「bios」が組み合わさった言葉です。

色合いの鮮やかさや、かぐわしい香りなど、ランらしい華やかな魅力にあふれるデンドロビウムは、カトレア・パフィオペディラム・シンビジウムと並び、世界4大洋ランに数えられています。

デンドロビウムの花と花言葉

開花時期は、品種によって異なりますが、2~5月が最盛期です。花の付き方は、コチョウランに似ています。デンドロビウムは、節をつけながら花茎を伸ばし、それぞれの節に花を3つ前後咲かせます。花色は、ピンク・紫・白・黄色・オレンジなど。

デンドロビウムを始め、ラン科の花には『バルブ』と呼ばれる花茎を持つものが多数です。バルブとは、ラン特有の器官で、ぷっくりとふくれた茎を指し、生長するために必要な養分や水分が貯められたタンクのようなものです。花付きや生長は、バルブの状態に左右されます。

デンドロビウムには、美しい花姿にちなんで、「華やかな魅力」「わがままな美人」「天性の華をもつ」という花言葉がつけられています。また、花色ごとに花言葉を持ち、それぞれの魅力が表現されています。

<色別の花言葉>

ピンク …「愛と美」「誘惑」

紫 …「官能」

白 …「純粋な愛」

黄色 …「友達」

赤 …「情熱と欲望」

デンドロビウムの育て方

日当たりと環境

原生地では、茂った木々の木漏れ日を受ける場所で生育し、直射日光が当たらない環境に自生しています。そのため、日光は必要ですが、強すぎる日差しが苦手な性質を持ちます。春~秋までは、屋外の明るい日陰で育てるようにしましょう。日差しが強い時期は、直射日光による葉焼けに注意が必要です。

また、多湿を避けるため、梅雨時や長雨の時期は、雨のあたらない軒下か、室内に移して育ててください。

秋以降、寒さに当たることで翌年の花芽が育ちます。気温が10℃を下回る日が安定して続くようになったら室内に移し、冬はあたたかく日当たりのいい場所で育ててあげましょう。

水やり

原生地では、茂った木々の木漏れ日を受ける場所で生育し、直射日光が当たらない環境に自生しています。そのため、日光は必要ですが、強すぎる日差しが苦手な性質を持ちます。春~秋までは、屋外の明るい日陰で育てるようにしましょう。日差しが強い時期は、直射日光による葉焼けに注意が必要です。

また、多湿を避けるため、梅雨時や長雨の時期は、雨のあたらない軒下か、室内に移して育ててください。

秋以降、寒さに当たることで翌年の花芽が育ちます。気温が10℃を下回る日が安定して続くようになったら室内に移し、冬はあたたかく日当たりのいい場所で育ててあげましょう。

用土と肥料

水はけのいい土壌でよく育ちます。市販の洋ラン用培養土があると便利です。また、デンドロビウムはミズゴケに植え付けて育てることもできます。土を使わないため、より衛生的に育てることが出来、大きな鉢でも重量を減らして育てることが可能です。

肥料は、生長期にあたる3~7月前後にあげるようにしましょう。肥料は容量を守り、洋ラン用の置き型の緩効性肥料か、液体肥料をあげるようにしてください。

開花後

しぼんできた花は、細い花茎を根元から切ってつみとりましょう。花が咲き終わったバルブは、次の新芽を育てるための養分を蓄えています。バルブはむやみに切り落とさず、水分が抜けてしわが寄るまでは残しておきましょう。

植え替え

デンドロビウムは、こまめな植え替えは不要です。新芽が出にくくなったら、数年おきに植え替える程度で充分です。植え替えや株分けは根を傷める要因になり、花が咲くまであらためて数年かかることが多いです。鉢内で根が張っているくらいの方が、花がよく咲きます。

植え替えの適期は4~5月頃。根鉢を崩さないようにしながら、ひとまわり大きな鉢に植え替えるようにしましょう。

まとめ

デンドロビウムは、園芸品種が豊富です。そのため、たくさんの花色やサイズの中から、好みのものが見つけやすいというメリットがあります。

開花した鉢が多く出回るのは2~4月頃です。購入時には、根元のバルブもチェックしましょう。しわが少なく、しっかりとハリがあるバルブがついているのが丈夫な株です。ネット販売の場合は、出来ればラン専門店、もしくはしっかりと育て方を紹介しているサイトでの入手が安心です。

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