ドライフラワーとプリザーブドフラワー・共通点と相違点

いわゆる「生花」ではない花たち。ドライフラワーやプリザーブドフラワーは、長くきれいな姿をとどめておけることから、フラワーアレンジメントによく取り入れられます。用途はお部屋を飾るインテリアアイテムの他、アクセサリーや小物類、ギフトやウエディングシーンなどさまざま。では、ドライフラワーとプリザーブドフラワーの違いは何でしょうか。

目次

ドライフラワーとは

一般的に、生花を自然乾燥させたものがドライフラワーと呼ばれています。着色や加工をしないため、生の状態にくらべるとややくすみ、ブラウン系の落ち着いた色味に仕上がります。ナチュラルでシックな雰囲気を出せるため、乾いた風合いを活かしたアレンジをされることが多いです。他に花材として、葉や茎、枝、果実などのバリエーションがあります。

プリザーブドフラワーとは

生花から水分を抜き、色素と保湿成分を浸透させた花を指します。加工が施されているため、生花と見分けがつかないほど瑞々しい仕上がりなのが特徴です。季節に左右されずに欲しい花が手に入る点がメリットです。また着色をするため、生花では存在しない色の花をつくることが可能です。

※アーティフィシャルフラワーについて

アレンジメントにも多用されるアーティフィシャルフラワーは、造花にあたります。ドライフラワーとプリザーブドフラワーと違い、原料は生花ではありません。近年、生花に似せる技術が発達し、形状や質感にこだわったクオリティの高いものが多々登場するようになってきました。花だけでなく葉や多肉植物など、精密で本物に近いものも。いずれもアート作品のようである点から、呼び名が変わってきているようです。

共通点と相違点

ドライフラワーとプリザーブドフラワーの共通点としては
(1)生花を乾燥させている

(2)水やりが要らない

(3)長期間楽しむことが出来る

という点があげられます。

反対に、相違点は

①作り方が異なる

②発色が異なる

③持ちの良さが異なる

上記が大きな違いといえます。

ドライフラワーをつくるのに一番簡単な方法は自然乾燥です。束ねて吊るし、水分が抜けるまで待つだけですので手間がかかりません。

工程が多く、専用の薬剤を使い分ける必要がある分、プリザーブドフラワーは手間がかかるため、最初から上手につくるのは難しいかもしれません。が、自分でいろいろ試して工夫を凝らすなど、上手につくれるようになる過程も含めて長く楽しめるのではないでしょうか。


ドライフラワーとプリザーブドフラワーは、いずれも長期間保存が可能ですが、ずっと枯れないわけではありません。

ドライフラワーは1週間~長くても半年程、プリザーブドフラワーは1~3年程度といわれています。加工をしていない分、ドライフラワーの方が短いです。期間に開きがあるのは花の種類に左右されるせいもあります。退色が進んでいく様子も味わいではありますが、様子を見て寿命を判断しましょう。

湿気の少ないヨーロッパでは、5~10年とかなり長く持つことが多いようです。それほど保たせるのは、湿気の多い日本ではやや厳しいのかもしれません。

より長く楽しむための注意点

共通点が多いということは、気をつけるべき点も似ています。

湿気に注意

ドライフラワーもプリザーブドフラワーも、生花を乾燥させて成立している素材です。湿気にふれることは劣化を招く要因になります。湿気の多い場所には飾らない方がいいでしょう。またプリザーブドフラワーは、湿気で花びらが透明になってしまうことも。
湿気対策として、クリアケースに入れて飾るのがおすすめです。ときどき乾燥材のシリカゲルを入れて除湿してあげるといいでしょう。ケースに入れておくことで埃がつくのを防ぐことも出来ます。

大型のアレンジメントの場合、衣装ケースを使った除湿方法がおすすめです。花と一緒に、クローゼット用の除湿剤を入れてしばらく保管しておくことで、適度に湿気を抜くことが出来ます。

日光と温度

強い日差しがあたると、色褪せが発生します。特にプリザーブドフラワーは、特徴でもあるきれいな発色が紫外線にあたると抜けてしまいます。飾る場所は、直射日光の当たらないところにしましょう。
温度の急激な変化も同様です。室温は20℃前後でキープ出来るのが理想です。夏場の高温、エアコンの風が当たる場所にも注意しましょう。

埃や汚れに注意

ケースに入れられないアレンジや飾り方をする場合、埃がつくことは避けられません。埃がついたら、やわらかい筆やチークブラシで優しく払ってあげましょう。繊細なパーツが多いので、力加減に気をつけて扱います。さわって崩れた場合、部分的に切り落としましょう。

まとめ

ドライフラワーとプリザーブドフラワー。それぞれの特性がわかると、いいとこどりで組み合わせることが出来るようになりますよね。フラワーアレンジメントは、趣味だけでなくライフワークとしてとても人気があり、ワークショップも多く開催されています。選べる花材もどんどん増えていますので、きっと楽しいですよ。

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