「ヤシ」の木にもいろいろある!リゾート感あふれる観葉植物・ヤシの仲間と育て方

リゾート感のある観葉植物「ヤシ」

すらっとした幹のてっぺんから放射状に葉を広げるヤシの仲間たち。南国のイメージが強い木ですが、日本にも自生する種類がいる、実は身近な存在でもあります。爽やかさを運んでくれる観葉植物、ヤシの木をお部屋で育ててみませんか。

目次

ヤシの特徴

ヤシは熱帯~亜熱帯を中心に、約3000種類が広く分布しています。

ヤシ類は「単幹」と分類される植物で、枝がないのが特徴です。そのため、どの種類も根から上へ真っすぐに伸びる性質があります。新しい葉は幹の先端にあたる頭頂部から次々と生まれ、下の方にある葉は徐々に古くなって枯れ落ちていきます。これをくりかえすことで幹が少しずつ伸びていくのです。

葉が細かくきざまれたような形をしているのは、海沿いでの強風をうまく受け流すためだといわれています。風に吹かれて揺れる葉の連なりは、しなやかで涼しい印象を与えてくれます。

ヤシの種類を選ぼう

観葉植物として手に入るヤシも種類が豊富です。比較的手に入りやすい品種には、どんなものがあるのでしょうか。

テーブルヤシ

テーブルヤシ

テーブルに乗るほど小さいことから、テーブルヤシと呼ばれています。100円ショップでも販売されていることが多く、まず小さいものを育ててみたい方におすすめの品種です。

鉢植えだけでなく、水栽培でもよく育ちます。成長が進んで葉っぱ同士がぶつかるようになったら、切り落として整えてあげましょう。株が増えたら、根元から分けて増やすことが出来ます。

アレカヤシ

アレカヤシ

茎や幹が黄味がかっているところから、英語でYellow butterfly palm(黄色い蝶のようなヤシ)とも呼ばれています。テーブルヤシとよく似た姿をしていますが品種は異なります。流通しているのは1m前後の大きめな鉢が多いため、パーテーション代わりに取り入れるのもおすすめです。ほどよく広がる葉が涼しげで、お部屋の癒し効果をアップさせてくれそうです。テーブルヤシ同様、株分けで増やせます。

シュロ(棕櫚)

大きな手のひらのような扇状の葉を茂らせるシュロ。原産は九州南部、日本で自生するヤシの1種です。幹を覆うふさふさした厚い繊維は、敷物やたわしに加工されるなど、古くは生活用品の材料として用いられていました。ヤシ類の中では特に耐寒性が強く、屋外で育てられるのが特徴です。

似た名前でシュロチク(棕櫚竹)があり、こちらもヤシの仲間です。名前は似ていますが、幹の部分がつるつるした竹のように見えるのがシュロチクです。シュロ同様、丈夫で育てやすい植物です。

ココヤシ

ヤシの木と聞いて思い浮かべるのは、この木が多いのではないでしょうか。ココヤシの実は、流れ着いた先で根付くまで長く旅をするため、頑丈で割れにくく、海水に落ちても枯れません。ココナッツミルクやジュース、オイル・化粧品など、私たちもココヤシの恩恵を受けています。

自生するココヤシは10mを超える大木に育ちますが、販売されている幼木は手頃な大きさで育てることが出来ます。残念ながら実の収穫は望めませんが、観賞用としてとても人気のある品種です。

フェニックス・ロベレニー

大型の観葉植物を育てるなら、存在感抜群のフェニックス・ロベレニーがおすすめです。暑さに強く、観葉植物の中では珍しく直射日光にも耐性があります。年数が経っても幹の高さはさほど変わらないため、あらかじめ欲しいサイズを選ぶといいでしょう。葉が横に広がりますので、室内で育てる場合、背の低いものより高いものの方がスペースを取りません。葉のさわり心地は硬めで、幹に近い側はトゲ状になっています。触るときは刺さらないように気をつけましょう。

ヤシ類の育て方と注意したいポイント

手入れ時の注意

ヤシ類は、株の先端部を痛めないよう注意が必要です。枝がないため、葉が出るのは株の先端のみです。ここがつぶれたり折れたりすると、新しい葉が出てこなくなります。冬場、先端が凍り付いたり霜が付くと、春以降の成長に響く可能性もあります。

成長期と休眠期

ヤシ類は春~秋までが最も成長します。植え替えや剪定は成長期にするのがおすすめです。下の葉が枯れて垂れ下がってきたら、外観を保つために切り落とします。

暑い季節は、葉が大きい分、水分の蒸発も活発になります。土は通年乾かし気味で育てるのがおすすめですが、葉には毎日、霧吹きで水をあげましょう。表だけでなく、裏にもしっかり吹きかけるのが大切です。乾燥しすぎると、葉の先端が茶色く変色するだけでなく、葉裏にくっついて栄養を吸い取るハダニやカイガラムシがつきやすくなります。これらの虫は水分に弱いため、葉水には防虫効果があります。

冬は休眠期にあたります。ヤシの仲間には、耐寒性があまりありません。可能であれば、1年を通して室内で育ててあげるのがおすすめです。室外で育てる場合でも11月~3月くらいまでは室内に入れてあげましょう。

置き場所

日当たりと風通しのいい場所においてあげましょう。自然の風は好きですが、エアコンの風は苦手です。夏も冬も、エアコンの風が直に当たらない場所に置いてあげましょう。直射日光は極度の乾燥や葉焼けにつながるため、窓辺に置く場合は薄いカーテン越しの日差しになるよう、調整してあげてください。

まとめ

「勝利」「平和」「家族愛」「守護」。ヤシ類全般、前向きで温かい花言葉が揃っています。お部屋に置いたヤシは、癒しだけでなく、やさしく包み込まれるような安心感をもたらしてくれますよ。

リゾート感のある観葉植物「ヤシ」

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