室内でもOKな食虫植物の育て方をお届け!代表的な種類もご紹介

植物なのに虫を捕まえて食べてしまう、食虫植物。ミステリアスな雰囲気をたたえた独特の美しさと存在感は、インパクトも絶大です。一見グロテスクな生態と特異なフォルムを持つ食虫植物に、いまひそかに注目が集まっています。食虫植物の不思議な生態についてせまっていきましょう。

目次

食虫植物とは?なぜ虫を食べるのか解説

海外では「肉食植物」とも呼ばれる食虫植物。虫だけではなく、ネズミ等の小動物を捕食する種類も存在しています。

食虫植物の定義

  • 虫を誘い込む
  • 虫を捕まえる
  • 消化する
  • 養分を吸収する

これらの特徴を兼ね備えたものが、「食虫植物」としてカテゴライズされています。

例えば、ムシトリナデシコ。ネバネバした花茎に虫が掴まってしまうことから名前のついた花です。ムシトリナデシコは、虫をくっつけますが消化吸収はしません。そのため食虫植物には分類されない植物です。

食虫植物の生態

植物は通常、根から水分や養分を取り込んだり、光合成によって体内で栄養分を作り出す働きによって生長します。その営みは、食虫植物も同様です。根も葉も茎もあり、葉緑体があり、光合成も可能なからだを持っています。

ではなぜ、虫を体内に取り込む必要があるのでしょうか。

それは「栄養分の少ない場所で育ったから」です。

食虫植物の原生地は、湿地や樹上、粘土質の土地。根から栄養分が吸収しづらく、痩せた場所ばかりです。本来植物が育ちにくい土壌で生き延びるために、虫を捕獲する機能を備えたからだに進化したと言われています。

ただ、虫から栄養を摂っているだけではありません。生長に不可欠な物質を体内で合成するために、不足している成分を虫から補い、生命活動を維持しているのです。

待っているだけでは、虫はわざわざ食べられになどきてくれません。あの手この手で虫を誘い込み、効率よく捕まえることが出来る特徴を、戦略的に身につけてきた強い植物ともいえるでしょう。

食虫植物の仲間と育て方

ここからは代表的な食虫植物とそれぞれの育て方をご紹介していきます。

ウツボカズラ(ネペンテス)

壺のような形の袋を持つウツボカズラ。ツル性の植物で、他の樹木にからまりながら生長します。

落とし穴のような補虫袋の中には、とろみのついた液体がたまっており、落ちた虫はそこで消化される仕組みです。袋の内側はするするとなめらかで、口には「えり」と呼ばれるネズミ返しのようなものがついているため、一度落ちたらなかなか出られない構造。おまけに袋には蓋までついています。

ウツボカズラの原産地は、赤道付近の熱帯アジアを中心に、マダガスカルやオーストラリア、ニューカレドニア、インドに広く分布しています。

特徴的な袋は、葉が変化したもの。種類によって、袋の形状や色の違いが楽しめる植物です。

花言葉は「からみつく視線」「甘い罠」。ウツボカズラの生態にちなんだ言葉だといわれています。

ウツボカズラの育て方

高温多湿に強い植物です。夏場の強い日差しは避け、それ以外の季節は日によく当ててあげましょう。

寒さにはとても弱く、15℃を下回る場所では越冬できません。秋になったら寒さ対策を始めましょう。気温の下がる夜は、段ボールなどで保温して上げるのも効果的です。

空中湿度が高い状態を好むため、通年霧吹きで水をたっぷり吹きかけ、乾燥を防いであげるようにしましょう。

ハエトリソウ(ハエトリグサ)

チョウチョのような葉を広げ、虫が止まるのを待ちわびるハエトリソウ。葉の周りには針のようなトゲが並び、平らな葉の部分には「感覚毛」と呼ばれる短い毛状の突起があります。感覚毛に虫が触れると、0.5秒の速さで葉を閉じ、葉のふちのトゲをかみ合わせてホールドします。強く葉を閉じることで虫を圧死させ、ゆっくりと消化して養分に変える仕組みです。1匹を消化するのに1週間ほどかかるといわれています。

ハエトリソウの原産地は北アメリカ。ノースカロライナ、サウスカロライナの両州の平野部・湿地帯に自生しています。

ハエトリソウにも花言葉があります。しっかり抱きしめつつも離さないことから「魔性の愛」、罠を仕掛けることから「嘘」という言葉がつけられています。

ハエトリソウの育て方

生長期は3~10月頃。通年、風通しのいい明るい場所で育てましょう。日当たりを好み、屋外でもよく育ちます。直射日光は葉焼けを招くことがあるため注意です。

暑さには弱いため、高温になる6~9月の間は半日陰で育てるのがおすすめです。

寒さには強いです。霜や凍結に気をつければ、屋外でも越冬が可能です。

感覚毛に触れると葉が閉じ、くりかえすことで株が消耗するため、あまり触らないようにした方が安心です。

モウセンゴケ(ドロセラ)

細く伸びるトゲのような毛に、ネバネバした液体をたたえたモウセンゴケ。腺毛(せんもう)の部分で虫をからめとり、粘液を増やしながら内側に巻き込んでいきます。腺毛の粘液には、消化の役割と、消化までに虫が腐ってしまわないように保護する防腐剤効果があります。虫とそうでないものを区別することが出来、虫以外のものをからめてしまったときは粘液を分泌しません。

補虫葉と呼ばれる腺毛は赤く、緋毛氈(ひもうせん:赤く染められたカーペット)に似ていることから、名前に“モウセン”がつきました。

原産地はツンドラ地帯からアジア、オーストラリアの湿地に広く分布しています。

花言葉は「詐欺」「不誠実」「無神経」。虫を騙して捕食することにちなんだ言葉です。

モウセンゴケの育て方

湿地帯育ちの植物のため、土は湿らせ気味で育てるようにします。腰水(浅皿に水をため、鉢植えを置いて底から吸水させる方法)で管理し、時々水を換えるようにしましょう。

葉が傷むのを防ぐため、明るい日陰で育てるようにしましょう。直射日光には当たらないようにしてください。

夏は風通しのいい場所、冬は霜の下りない場所に置くようにすれば、屋外でも育てることが出来ます。

まとめ

鑑賞用に楽しむ食虫植物は、虫を捕食させなくてもきれいに育ちます。万が一、部屋に虫が発生したら食べてくれるのか?と少し気になるところですが、室内の害虫駆除に効果があるかは諸説あるようです。

一度見たら目が離せない、魅力満点の食虫植物。ぜひ一度、栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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