トゲトゲした肉厚の葉っぱをたっぷりと広げるアロエ。さまざまな薬効を備えていることから、コスメや健康食品にも広く用いられている植物です。見て楽しむだけはもったいない、アロエの魅力にせまります。
基本情報と特徴
植物名 | アロエ |
別名 | ー |
科名 | ススキノキ科 |
属名 | アロエ属 |
原産地 | 南アフリカ |
日当たり | |
花言葉 | 苦痛・悲嘆 |
誕生花 | 9月11日・11月22日 |
アロエの原産地は、南アフリカの乾燥地帯です。自生する種類も含めて、約400種ほどにのぼります。暑さ寒さに強い上、虫も付きにくい、丈夫で育てやすい観葉植物です。
アロエは、みずみずしい葉肉が特徴的。表皮に包まれた葉肉の水分量は95%以上になります。ゲル状の葉肉は、アロエが過酷な乾燥地帯で生きるための養分を蓄える貯蔵庫の役割を果たしています。
花言葉は「健康」「万能」
ぷりぷりとしたアロエの葉肉には、たくさんの薬効がつまっています。炎症止めや消化を助ける働き、日焼け、美肌対策などに効果的です。日本では「医者いらず」、紀元前のエジプトでは「不老不死の植物」との呼ばれており、食べる・飲む・付ける万能薬として、古来より暮らしに寄り添ってきた植物であることが推し量れます。
アロエの仲間たち
観葉植物や食用・加工用として代表的なのは、主に2種類のアロエです。
キダチアロエ
茎をのばしながら次々と子株を出し、木立のようになることから、キダチアロエと名前がつけられました。抗炎症作用があり、やけどや虫刺されに効果的です。食べることも出来ますが、やや苦みがあります。
長く育った株は、冬に赤い花をつけます。花の時期は長く、12~2月くらいまで楽しめます。
アロエベラ
葉をロゼット状につけるのがアロエベラです。キダチアロエに比べ、葉が肉厚でえぐみが少ないため、食用に多く使われています。やや寒さに弱いので、冬季は室内で管理してあげるのがおすすめです。長く育てると、黄色いあざやかな花をつけます。
アロエの育て方
日当たりと環境
アロエは日差しを好みます。室内だけでなく、屋外でもよく育ちます。日によく当てることで、花を咲かせやすい株になります。キダチアロエは、霜の降りない場所であれば、冬越しは屋外でもOKです。水分量が多い分、葉が凍ってしまわないように注意が必要です。アロエベラは、肌寒くなってきたら室内に移して冬越しさせてあげるのがおすすめです。
アロエはとても丈夫ですが、急激な環境変化には弱いです。置き場所を変える場合は、時間をかけて徐々に慣らしてあげるようにしましょう。
水やり
アロエは、乾燥にとても強いです。土は常に乾かし気味を意識しましょう。水やりは、土の表面がしっかり乾いてから。鉢全体に水が行き渡り、底穴から水があふれてくるまでたっぷりとあげます。次の水やりのタイミングは、また土の表面が乾いたのを確認してから。水やりはメリハリをつけ、「たっぷりあげる」「しっかり乾かす」をくりかえします。
冬はほぼ生長しないため、たくさんの水を必要としません。水のあげすぎは根腐れを招き、枯れる原因になるため、特に冬場は気をつけましょう。
株分け
キダチアロエは、根元で子株が増えます。株が増えて込み入ってきたら、春~秋のあいだで株分けをしてあげましょう。
鉢から株を抜き、土を払って根を優しくほぐします。親株と子株を分け、親株は元の鉢に戻します。その際、新しい土を入れてあげるようにしましょう。
間引きした子株は、根を短めに切り落として切り口を乾かします。1週間~10日ほど日陰臭いて様子を見て、新しい鉢に植えてあげましょう。葉が極端にしおれたり、黒ずんだ様子がなければ大丈夫です。
仕立て直し
長く育てていると高さが出て、樹形が崩れてきます。お好みの高さで仕立て直しをしましょう。アロエの茎上部を適度に切り落とし、新たに育てる挿し穂をつくります。土に挿す部分の葉は取り除き、切り口を乾かします。日陰で1週間~10日ほど置いてから、土に挿して根付くのを気長に待ちましょう。
アロエを使ってみよう
機会があれば、アロエの葉を切って使ってみましょう。
下準備として、葉をしっかりと洗い、包丁でトゲと皮を取り除きます。葉肉はぬめりがあるため、手を滑らせないよう気をつけて扱いましょう。
食用として使う
さっと洗って食べやすい大きさにカットし、素材としてそのまま使います。青臭さが気になる場合は、さっと湯がきます。ヨーグルト・サラダ・スムージーなどにおすすめです。
薬用として使う
やけどや虫刺され、日焼けが気になる患部に、適度な大きさに切った葉肉を貼り付けます。水分が垂れないよう、ラップや包帯などを巻いて押さえておくといいでしょう。
※注意点
アロエは便通を整える効果がありますが、食べすぎるとお腹をこわしてしまうことも。始めは少量から試すようにしましょう。
肌につける場合も同様です。万が一、肌との相性が合わない場合は使用を止めてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
飾るだけではなく、葉の恩恵にもあずかれるアロエ。ポピュラーな2種類以外にも、葉の大きさや美しさの異なる仲間がたくさんいます。アロエは、薬効や活用方法含め、ぜひ見て知っていただきたい魅力ばかりです。