アロマテラピーやお料理でよく知られるハーブ。専門店も増え、スーパーの調味料コーナーにもさまざまなハーブの名前が並んでいます。興味はあっても、何から手をつけていいかわからないという方も少なくないのではないでしょうか。身近なところから始められる、始めやすいハーブについて、ご紹介していきます。
ハーブとは?
昔の人々は、生活の中でごく自然に植物を取り入れ、その恩恵を受けてきました。食材として使うだけではありません。具合が悪いとき、怪我をしたとき、眠れないとき、元気が出ないとき。薬代わりにさまざまな植物を使い分け、不調を整えてきました。
そんなふうに生活を支えてきた植物が「ハーブ」「薬草」と呼ばれ、伝承されて今に至ります。歴史は古いものの、ハーブには厳密なルールや定義はありません。
なじみのある「和ハーブ」
古来日本でも、ハーブは人々の暮らしを支えてきました。和ハーブは、日本の土や環境に合う植物だからこそ、私たちの身体に馴染みやすい特徴を持っています。
- シソ
- サンショウ
- ドクダミ
- ヨモギ
- ショウガ
- ミツバ
いかがでしょう。わりと身近に感じる食材ばかりだと思いませんか。
ハーブの選び方
手をつけてみたいけど、どれを選べばいいかわからない。そういうときは、1度香りを確かめるのがおすすめです。ハーブの第一の特徴は香りです。香りには、好きな香りもあれば苦手だと感じる香りもありますよね。
知らないハーブを使ったり、育てたりする場合、出来るだけ香りを先に確かめておくのをおすすめします。効能より香りを優先する方が、ハーブの効きめはアップします。
お料理に使いたいのか、ハーブティーや入浴剤にしたいのか、コスメをつくってみたいのか。何に使いたいかイメージして、探してみるのもいいかもしれません。
おすすめハーブ10選
よく知られているハーブを中心に、使いやすく、ご自宅でも育てやすいハーブを集めてみました。
ローズマリー
肉料理、魚料理によく合うハーブ、ローズマリー。近年では、アンチエイジングや花粉症軽減に効果があるとして注目を集めています。香りが強いので、少しずつ使ってみましょう。
通年収穫が出来るので、お家に鉢植えがひとつあると便利です。
ミント
爽やかな香りの代表、ミント。ハッカという和名でもよく知られています。歯磨き粉やガム、ハーブティー、デザートやドリンクの飾りなど、用途もさまざま。
生育が旺盛なので、蒸れないよう適宜剪定するようにしましょう。
レモンバーム
レモンのような清々しい香りで知られるレモンバーム。お料理の香り付けやハーブティー、入浴剤にも用いられるハーブです。
繁殖力が高く、手間をかけずに育てることが出来ます。葉がある時期は、いつでも収穫出来るのも嬉しいポイントです。
ルッコラ
イタリア料理では定番のハーブ、ルッコラ。ゴマのような香りが特徴です。ぴりっとした辛みは、ワサビや大根と共通する成分が入っているためです。
タネを蒔いてから、葉の収穫までは約1ヶ月とかなり短く、育てる楽しみを味わわせてくれるハーブです。
コリアンダー
「パクチー」でお馴染みのエスニックハーブ・コリアンダー。独特の香りと風味で、ベトナム料理、タイ料理に欠かせない食材です。
寒さに強い特徴があるため、苗を秋に植えつけ、春に向けて大きく育てるのがおすすめです。
ラベンダー
アロマテラピーで知名度の高いラベンダー。心を落ち着かせ、ストレスを和らげる効果のあるアロマプランツです。品種によって、強く香るもの、ほのかに香るものがあります。
鉢植えでも育てやすく、花はドライフラワーにして長く楽しむことができます。
カモミール
ヒナギクのような小さく白い花を咲かせるカモミール。りんごを思わせる甘い香りが特徴的です。身体を温めてリラックスさせる効果があり、ハーブティーや入浴剤におすすめです。
寒さに強く、咲いた後のこぼれ種でも増える丈夫な性質です。
フェンネル
ふわふわと細く、羽根のような印象の葉を茂らせるフェンネル。咲く花は黄色く甘みがあり、エディブルフラワーとしても人気です。
横に広がらず、高く育つハーブです。大きな苗より、小さめの苗の方が根付きやすくおすすめです。
タイム
アレルギーの緩和、抗菌作用が高いことで知られるタイム。熱を加えても香りが変わらないため、煮込み料理にもおすすめです。
乾燥気味の土壌でよく育ちます。水のあげすぎには注意しましょう。
ユーカリ
すっと鼻を抜ける爽やかな香りが特徴的なユーカリ。精油やハーブティー、コスメにも用いられる植物です。シルバーグリーンの葉が美しい、観葉植物としても人気です。剪定がてら切った枝を使って、リースにするのもおすすめです。
レモングラス
イネのように細長い葉で高く伸びるレモングラス。レモンに似た香りと、独特の風味がエスニック料理によく合います。
暑さには強いですが、多湿が苦手です。茂ってきたら葉を間引き、風通しを確保するとよく育ちます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ハーブは意外と身近なものだったと感じていただけたらなによりです。
ハーブは、タネからも増やせますが、少しずついろんなものを育てたい人には苗がおすすめです。いずれも元々は野生植物のため、丈夫で育てるのも簡単なものが多いです。
まずは、どれかひとつ興味のあるものにしぼって、ハーブ生活を始めてみましょう。