冬の貴婦人・クリスマスローズの育て方

ヨーロッパ生まれのクリスマスローズは、冠した名前のとおり、クリスマス頃に花をつける園芸種です。寒さに強く、鉢植えや地植えどちらでも育てられる丈夫さがあるため、愛好家も多いことで知られています。寒い季節に目を楽しませてくれるクリスマスローズ。その特徴と育て方を見ていきましょう。

目次

クリスマスローズの基本情報

クリスマスローズは、キンポウゲ科ヘレボルス(クリスマスローズ)属に分類される常緑多年草です。原産地はイタリアやドイツなどのヨーロッパ地域。「ローズ」ですが、バラとは異なり、アネモネやクレマチス・ラナンキュラスと同じグループの植物です。クリスマスの頃に咲くバラのような花、ということから名前がついたといわれています。原産地では、ヘレボルス・ニゲルと呼ばれる原種のみを「クリスマスローズ」と呼んでいましたが、原種から園芸品種までを指した総称として使われる名前になってきているようです。日本では「冬の貴婦人」という愛称でも呼ばれています。

花と呼ばれる部分は「ガク」

花びらのない花、ともいわれるクリスマスローズ。花のように見える部分は、花びらではなくガク片。中心にある雄しべや雌しべを囲むように、蜜線と呼ばれる筒状の部分が、本来の花が退化したものに当たります。とはいえ、色づいたガクは花そのもの。クリスマスローズは、一般的な花よりも散りにくい性質があるため、「ガクが落ちない=学が落ちない」として、受験生へのゲン担ぎとして人気があります。

クリスマスローズの花は、ややうつむきがちに花を開くため、奥ゆかしい印象を与えます。花言葉は「追憶」「慰め」。一重咲きのシンプルなものから、ゴージャスな園芸品種まで、花姿やカラーバリエーションも豊富。クリスマスシーズンの贈り物としても人気があります。

クリスマスローズの育て方

鉢植えで購入されることの多いクリスマスローズですが、上手に育てることで何年も楽しむことが出来ます。特徴は「寒さに強い」「高温多湿に弱い」こと。季節に合わせた生育環境を整えることで、丈夫で大きな株に育てることが出来ます。

適した環境

よく日の当たる場所で育てるようにしましょう。室内でも育てられますが、暖かすぎる環境ではガクが色褪せたり、株が間延びしたりすることがあります。冬場は、日当たりのいい屋外で育てるのがおすすめです。温室で育った鉢は極端な寒さについていけないことがあるため、入手後は1週間程、玄関等の寒い場所に置いて慣らしてあげてから屋外へ出しましょう。花を長く楽しむため、置き場所は強い風や霜避けが可能な軒下がベストです。

開花時期

クリスマスローズは、12月前後からフラワーショップの店頭に出始めます。早咲きや遅咲きなど品種によりますが、12~4月にかけて花を楽しむことが出来ます。

花は低い位置で咲くため、新芽の葉が花を追い越してしまうことがあります。開花時期は、花に養分を優先するため、伸びすぎて花を隠す葉が出てきたら切り落とすようにしましょう。新芽を切っても、春になればまた伸びてきます。

水やり

土の表面が乾いたら、たっぷりとあげるようにしましょう。寒い季節の水やりのタイミングは、気温の上がる日中にします。あげるときは、葉や花を避け、株元に水をあげるようにします。次の水やりは、土に触れて湿り気を感じなくなったらまたたっぷりとあげるようにしましょう。

冷え込みが厳しい朝晩は、株がしおれたように見えることがあります。これはクリスマスローズが体内の水分をあえて減らすことで凍結から身を守っているためです。触れたり移動したりするのを控え、様子を見ましょう。日中になると元に戻ります。

花が咲いたら

クリスマスローズの花は、咲いた後も長く楽しめる特徴があります。開花後、雄しべが落ちたり、退色しはじめたりしたら、タネをつける前に花を切りましょう。もったいない気はしますが、咲いた後の花を残さないことで、翌年の開花に向けて体力を温存することが出来ます。

植え替え

花を楽しんだ後は、植え替えするのがおすすめです。特に購入したばかりの鉢は、すでに根詰まりに近い状態になっていることも多いです。寒さがやわらいだ3~4月に、一回り大きな鉢に植え替えるようにしましょう。土は水はけと水持ちのバランスが取れた用土でよく育ちます。市販の花用培養土を使うと簡単です。

次の開花シーズンに向けて

通年、日光をよく浴びることで、丈夫で花付きのいい株に育ちます。高温多湿環境が苦手なため、梅雨の時期や、気温の高い時期は蒸れないように気をつけましょう。真夏は一度休眠期に入るため、直射日光の当たる場所を避け、風通しの良い屋外に置くようにします。

気温の高い時期は、土が乾くのが早まります。土が乾いたら、鉢底からあふれるくらいたっぷりとあげるようにしましょう。肥料は、春先や秋口に、液肥や置き肥などを適宜あげるのがおすすめです。

まとめ

クリスマスローズは、しなやかで清楚な花姿ですが、実は真冬の寒さに耐えられるほどの丈夫さを秘めた植物です。変わった色合いで花を楽しめる園芸品種も増えてきているクリスマスローズ。

最盛期はこれからです。ぜひ、フラワーショップの店頭に注目してみてください。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

植物と共に暮らす魅力の拡散にご協力ください!
目次
閉じる