明るい季節にぴったり!プテリスの育て方

繊細な葉が茂る様子が涼しげなプテリス。葉脈に沿って白く斑が入るものや、明るいグリーン1色のものなど、いずれも爽やかな雰囲気を感じさせてくれます。プテリスは、これからの季節に生長期を迎えます。春や初夏にぴったりな鉢を模様替え代わりに置いて、育ててみませんか。

目次

プテリスの基本情報

シダ植物の1種であるプテリスは、熱帯〜亜熱帯にかけて、各地で約300種類ほどが分布し、そのうち30種ほどが日本にも自生しているといわれています。

人気観葉植物・アジアンタムと同じイノモトソウ科に分類されるプテリス。涼感のある雰囲気は、両者に共通した特徴です。

ギリシャ語で「プテロン(pteron=翼)」が名前の由来といわれるプテリスは、その葉に特徴があります。品種によって葉の形や色味は様々ですが、羽根に似た細長い葉を持つ品種がよく知られています。

和名ではイノモトソウ(井の元草)。井戸のそばに自生する姿からつけられたということです。

花言葉は「愛嬌」「信頼」「平凡な心」。日陰で健気に生長する姿にちなんで、花言葉がついたといわれています。

プテリスの育て方

日当たりと環境

耐陰性が強いため、日陰を好み、強い光が苦手な性質を持ちます。半日陰(午前中のみ光が当たる場所)か明るい日陰で育てるようにしましょう。光が強い場合は、薄手のカーテンなどで調整してあげるようにしてください。

暑さには強いですが、寒さには弱いです。温かい土地であれば、地植えでもよく育ちます。環境が合うと屋外でも育てられますが、5℃を下回る場所では枯れる可能性があるため、冬場は鉢植え管理が安心です。

用土と肥料

市販の観葉植物用の培養土でよく育ちます。通気性と水はけのいい土を使うようにしましょう。

肥料は、生長期にあたる春〜秋にかけてあげるようにします。液体肥料、置き型の緩効性肥料とどちらでも大丈夫です。鉢や株の大きさに合わせた適量をあげるようにしましょう。

水やり

シダ植物は、空中湿度の高い環境を好み、乾燥を苦手とします。生育期には、水を切らさないよう注意しましょう。春〜秋は、土の表面が乾ききる前に、たっぷりと水を与えてください。冬場の休眠期には、水やりの頻度を下げ、土が乾ききったことを確認してから水やりをします。鉢植えの場合は根腐れを防ぐため、受け皿に水をためないように気をつけましょう。

また、葉のきれいな状態を保つために、霧吹きを使った葉水が効果的です。特に、空気が乾燥する季節は、土への水やりだけでなく、こまめな葉水を心がけてあげるのがおすすめです。

葉の特徴

プテリスの葉裏には、黒く小さな粒が付きますが、害虫や病気ではなく、胞子です。胞子がつく葉とつかない葉で、形や色合いの異なる葉をつけることがありますが、正常に育っている証拠ですので心配はいりません。

プテリスの増やし方

生長期の4~9月頃、植え替えを兼ねて株分けをしましょう。鉢から株をゆっくり引き抜き、株を割分けます。ひと鉢あたり、茎3~5本、ミニ観葉など小さく仕立てたい場合は1~2本がおすすめです。それぞれを新しい土を入れた鉢に植え付け、根付くまでは乾かさないよう、こまめに霧吹きで葉水をして様子を見ましょう。

また、プテリスは胞子で増えるシダ植物です。地植えにした場合は、胞子によって増えていきます。繁殖力が強いため、増えすぎるようであれば適宜間引くようにしましょう。

胞子を集め、タネのように蒔いて増やす方法もありますが、手間がかかるためやや上級者向き。胞子は、熟しきる6月頃に集めます。蒔く先は、土ではなくミズゴケ。深皿に細かくきざんで水分を含ませたミズゴケを入れ、集めた胞子を蒔き、ラップなどで密閉します。湿度を保ちつつ、日光を当てないように器ごと新聞紙で覆い、発芽を待ってみましょう。

剪定

プテリスは、葉同士が混み合いやすい植物です。生長すると、土に近い部分は特に葉が密生します。風通しが悪くなると生長をさまたげる上、害虫がつきやすくなるため、適宜間引いて蒸れないようにしてあげましょう。枯れた葉があれば切り落とし、葉同士が込み合っているところは適当に間引きましょう。

葉が乾燥してしまったら

プテリスは、空中湿度が高い多湿環境を好みます。葉が乾燥しすぎると、水分を失って干上がり、カリカリした質感になります。一度乾燥した葉は元に戻りません。株元から茎ごとばっさりと切り落とし、たっぷりと水をあげて、新芽が出やすくなるようにしましょう。明るい日陰で管理すると、1~2週間で新芽が出始め、2~3ヶ月ほどで元通りくらいに生長します。

乾燥をふせぐため、エアコンやサーキュレーターなど、人工的な風が直接当たる場所は避けるようにしましょう。

まとめ

プテリスは多湿環境を好み、半日陰でよく育つので、バスルームやキッチンのインテリアにもおすすめです。鉢植えだけでなく、ハンギングバスケットで吊るすのも葉がやわらかく垂れてきれいです。日照不足で葉色がくすむことがあるため、週1日くらいは明るい室内に移動して光を浴びさせてあげるようにしましょう。

印象のやわらかいプテリスの葉は、インテリアを選ばず、空間になじみやすいところもポイントです。葉のカラーによっても雰囲気が変わるので、お好みで選んでみてください。

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