ポトスの仲間・スキンダプサス

ゆるやかに伸びたつるに連なるシルバー模様の葉。スキンダプサスは、シルバー・ポトスとも呼ばれる、つる性の観葉植物です。

エキゾチックな雰囲気が魅力的なスキンダプサス、その種類と育て方のご紹介です。

目次

基本情報

スキンダプサスは、サトイモ科スキンダプサス属に分類される常緑多年草です。自生地は東南アジア。熱帯雨林の木陰などに生息し、つると根を出しながら、他の樹木などにくっついて育つ着生植物です。

深みのあるグリーンの地に、白銀のような色合いの斑(ふ)がランダムに入る特徴があります。葉の様子から、和名ではシラフカズラ、海外ではシルバー・ポトス、サテン・ポトスと呼ばれています。

ポトス同様、ハート型の葉がグラデーション状に連なる様子が涼し気な観葉植物ですが、植物学上の分類ではそれぞれ異なったグループに分けられています。ポトスに比べると、スキンダプサスの葉はやや肉厚で硬く、マットな印象です。ただ両者の性質や見た目はとても似通っているため、スキンダプサスはポトスの仲間として認識されています。

置き型の鉢植えだけでなく、高いところから吊り下げて育てるのに向いています。

スキンダプサスの種類

スキンダプサス・ピクタス・アルギレウス

『シラフカズラ』の別名のとおり、濃緑の葉にはっきりとした白い斑が映えるのが特徴です。一般的なポトスよりも葉は小ぶりなため、かわいらしい印象を与えてくれる品種です。

スキンダプサス・トレウビー(トレビー)

葉ににじむように入る斑が美しいトレウビー。流通し始めてまもない品種だともいわれています。葉に斑が入る特徴は同じですが、葉はアルギレウスの1.5倍くらいの大きさです。

オルモストシルバー

うっすらと霜が降りたような色合いのオルモストシルバー。斑は入らず、全体的に白みがかったシルバーリーフが印象的。光を受けてきらきらと光る様子がきれいです。流通量は多くないため、やや手に入りにくいようです。

スキンダプサスの育て方

日当たりと環境

明るい半日陰を好みます。耐陰性が強いため、光が少ない場所でもよく育ちます。風通しが良く、薄いカーテン越しくらいの日光が当たる場所で育てるようにしましょう。直射日光に当たると、葉焼けによって傷む可能性があります。

5~10月位までは屋外での栽培もおすすめです。直射日光は避け、明るい半日陰に置くようにしましょう。

暑さには耐えますが、寒さには弱いです。5℃以上あれば問題なく冬越しできます。冬は室内に置き、冷気の伝わりやすい窓際や床の直置きは避けるようにしましょう。天井付近にはあたたかい空気がたまるため、ハンギングだと安心です。エアコンの風が直接当たらないよう、置き場所には配慮しましょう。

水やり

土の表面が白く乾いたら、たっぷりと水をあげるようにしましょう。乾燥には強いですが、気温の高い季節は水切れすると生長しにくくなるため、頻度は高めであげても大丈夫です。屋外管理の場合、梅雨など長雨が続くときは、雨ざらしを避け、軒下に置くようにしてください。

冬は生長がゆるやかになるため、水やりの頻度を落とします。土が完全に乾いたことを確認してから水をあげるようにしてください。寒い季節に水をあげすぎると根腐れすることがあります。水やり後は、鉢底から水が滴らなくなってから受け皿にのせ、受け皿の水はためずに捨てるか、スポンジ等で吸い取るようにします。

スキンダプサスは空気中の湿度が高い状態を好むため、霧吹きを使って通年葉水をしてあげるようにしましょう。

用土

水はけのいい土でよく育ちます。下記のような元肥入りで水はけのよいの培養土があると育成が簡単です。また、スキンダプサスは水苔でも育成することが可能です。

植え替え

1~2年に1度、ひとまわり大きい鉢に植え替えをしましょう。 なお、鉢は根にしっかり酸素がいきわたるような構造のものを選ぶのがおすすめです。適期は3~9月頃。株を鉢から外し、古い土を優しく落とします。伸びすぎた根はハサミで半分程度に切り詰めましょう。根を切ることで、新しい根の生長を促すことが出来ます。新しい鉢と鉢底石と土を入れて植え付け、整えた後は鉢底から流れるくらいたっぷりと水を与えます。根が定着するまで、風通しのいい日陰で様子を見ましょう。新芽が出てくればしっかり根付いた印です。

切り戻し

つるが伸び過ぎたら切り戻しましょう。適期は5月前後です。葉と葉のあいだが間延びしているようであれば、お好みの長さまで詰めてしまうのがおすすめです。生長期に剪定すると、切った場所から新しくつるがのびてきます。切った先は挿し木に利用できます。

また、切ったつるを水に挿しておくと発根します。そのまま、好きな器で水耕栽培として飾るのもきれいです。土で育てるより生長はゆるやかですが、衛生的なのでキッチンや洗面所にも飾ることが出来ます。

まとめ

スキンダプサスには、白い斑の入った代表的な品種がありますが、まだ多くは出回っていない、希少性の高い種類も存在しているようです。めずらしいわりには全般的に育てやすい品種なので、見つけたときが買い時かもしれません。スキンダプサスは、斑の入り方や葉色によって違ったニュアンスを味わわせてくれるのも魅力のひとつです。

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