砂漠のバラ・アデニウムの育て方

根元の部分がとっくりのようにぽってりふくらんだアデニウム。塊根植物(かいこんしょくぶつ)ともいわれる1種で、個性的なその株姿にはひとつとして同じものがないといわれ、愛好家やコレクターも多い人気観葉植物でもあります。

独創的な見た目と、鮮やかな花色で目を楽しませてくれるアデニウム。その特徴と育て方についてまとめました。

目次

基本情報

アデニウムは、キョウチクトウ科アデニウム属に分類される多肉植物です。塊根植物、コーデックス(Caudex)とも呼ばれています。原産地は、南アフリカ、アラビア半島など、熱帯~亜熱帯地域。砂漠地帯など、気温が高く、乾燥した土地で育つ性質があります。

アデニウムの特徴は、肥大した多肉質の茎です。とっくり状にふくらんだ株や根にはたっぷりの水分を蓄えています。水のない過酷な環境でも生き抜けるよう、体内に水分をため、表皮も厚く進化してきたといわれています。

アデニウムは、生長するにつれて株上部で枝分かれし、低木状に茂ります。一般的な鉢植えでの草丈は30~50cm程度ですが、原産地では5mくらいに生長するものもあります。

アデニウム属の中で、広く認知されている品種はアデニウム・オベスム。別名デザート・ローズ(Desert Rose=砂漠のバラ)と呼ばれています。砂漠でも花を咲かせるほど、乾燥や暑さに強いことに由来した名前です。花色は、赤、白、ピンクなど、光沢を持った美しい花を咲かせます。バラと冠しているものの、花姿はバラとは似つきません。5枚の花びらをラッパ状に開いた花姿です。花びらは一重ですが、質素で武骨な印象の株とは対照的な華やかさが魅力です。

アデニウムの育て方

日当たりと環境

塊根植物は、生長期の違いから大きく2つに分けられます。春~秋に生長する『夏型』と、秋~春先に向けて生長する『冬型』。アデニウムは、夏型に分類されます。

春から秋は、日当たりと風通しの良い屋外で、日光にたっぷりと当てて育てましょう。個性的なフォルムを維持するためにも、日当たりの良さは大切です。アデニウムは落葉性があり、冬場は葉を落としますが、春になって暖かくなると新芽が出てきます。

暑さには強いものの、耐寒性はありません。10月下旬くらいから、室内に移すようにしましょう。冬場は5℃を下回らない場所で管理をしましょう。日中は日の当たる窓際、冷え込む夜間は暖かい部屋の中心に移動出来ればベストです。床の直置きは避け、棚の上など、冷気が伝わりにくい場所で育てるのが安心です。

水やり

乾燥に強く、多湿に弱い性質があります。通年、水のやり過ぎには気をつけましょう。

生長期は、土が白く乾いてから水やりをします。水やりはメリハリを心がけ、しっかり土が乾燥したあとに、鉢底から水があふれ出るくらいにたっぷりとあげるようにしましょう。夏場は1日2回、朝晩にあげてもOKです。屋外管理の場合は、梅雨時や長雨の時期は、雨のあたらない軒下に置いてあげてください。

休眠期である冬は断水します。冬場に水やりをすると、根腐れを招きます。生長が緩やかなアデニウムは、根腐れにも気づきにくいため、注意が必要です。

乾燥に強く、多湿に弱い性質があります。通年、水のやり過ぎには気をつけましょう。

生長期は、土が白く乾いてから水やりをします。水やりはメリハリを心がけ、しっかり土が乾燥したあとに、鉢底から水があふれ出るくらいにたっぷりとあげるようにしましょう。夏場は1日2回、朝晩にあげてもOKです。屋外管理の場合は、梅雨時や長雨の時期は、雨のあたらない軒下に置いてあげてください。

休眠期である冬は断水します。冬場に水やりをすると、根腐れを招きます。生長が緩やかなアデニウムは、根腐れにも気づきにくいため、注意が必要です。

冬越し

最低気温10℃前後を目安に室温を維持し、冬越しさせます。気温が低い季節になると、葉は黄色く変色し、落葉します。葉が落ちても、株は体内の水分で生きていますので、新芽が芽吹く春先までは水やりを控えましょう。乾燥地帯に育つ植物のため、基本的に水切れの心配はありません。

用土

水はけのいい環境でよく育ちます。市販の多肉植物・サボテン用の培養土があると便利です。

自作でブレンドする場合は、鹿沼土をベースに、腐葉土とパーライトを混ぜて水はけを確保するようにしましょう。

植え替え

2年に1回を目安に行うと根詰まりを防げます。鉢の底をのぞき、根が見えるようであれば植え替えをしましょう。4~5月頃に済ませると、回復が早く済みます。植え替え前は水やりを控え、乾燥させた状態から新しい鉢土に植えるようにしましょう。

剪定

茎が長く伸びて樹形が崩れてきたら、思い切って短く切り詰めましょう。切った場所から新芽が出てきます。適期は4~5月頃です。ハサミは必ずよく切れる園芸用バサミを使い、剪定後は樹液をよく洗い流して乾かし、清潔さを保ちましょう。切った茎を使って増やすのもおすすめです。

増やし方

タネ蒔きと挿し木で増やすことが出来ます。挿し木で増やす方が簡単ですが、アデニウムの特徴である株元のふくらみは出来ません。タネから育てる場合は、時間がかかりますが、生長するにつれてふくらんだ株姿に育ちます。お好みで、増やし方を選ぶのがおすすめです。いずれも適期は5~7月頃です。

挿し木に使う挿し穂は、株から切り取ったあと、切り口の樹液をよく洗い流し、腐らないように日陰で乾かしてから土に挿すようにしましょう。発根するまでの目安は3ヶ月程です。育つのを気長に待ちましょう。

まとめ

アデニウムは、鉢との組み合わせを考えるのも楽しいです。カラフルな鉢でインテリアの差し色にしたり、モノトーンでモード感を出したりするのも素敵です。

好きな株姿と鉢を選んで、お気に入りのひと鉢に仕立ててみてくださいね。

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