アルストロメリアの育て方

すっと伸びた茎の先に、ユリのような花をいくつもつけるアルストロメリア。花びらに浮かび上がる斑点状の模様がエキゾチックな雰囲気を醸し出します。見た目にもあでやかで花持ちも良いため、フラワーギフトや、アレンジメントの花材としても人気です。 ご自宅で育てると、切り花よりも長く、きれいな咲き姿を楽しむことが出来ます。球根を鉢植えにして、お家でアルストロメリアを育ててみましょう。上手に管理すると、毎年きれいな花姿を見られるようになりますよ。

目次

基本情報

アルストロメリアは、ユリ(ユリズイセン)科に分類される球根植物です。原産地はチリ・ブラジル・アルゼンチンなど。南米を中心に、100種前後の野生種が分布しています。夏涼しく、乾いた気候でよく育つ多年草です。原産地や花の様子から、別名「インカ帝国のユリ」「ペルーのユリ」などと呼ばれます。ユリやスイセンの花に似ていることから、ユリズイセンの和名でも呼ばれています。

花の特徴と花言葉

カラフルな花色とその鮮やかさが魅力的なアルストロメリア。花は、白・赤・ピンク・イエロー・オレンジ・紫などのバリエーションがあります。花びらには、斑点状や線状の模様が入るものが多いですが、模様の出ない改良品種も出回っています。

開花の最盛期は5~7月頃。開花してからの花持ちがよく、10日前後は楽しめるものも。

花期が長いことから、「持続」という花言葉がつけられています。その他、花びらに入る模様が異国情緒を感じさせることから「エキゾチック」「未来へのあこがれ」という花言葉も併せ持っています。

アルストロメリアの育て方

日当たりと環境

風通しがよく、日当たりと水はけの良い場所でよく育ちます。乾燥した気候に自生するため、日本の高温多湿環境にはやや弱いです。アルストロメリアは、様子を見ながら移動できる鉢植えでの管理がおすすめです。

春と秋は日向に置き、日差しが強く湿度の高い夏場は明るい日陰に移してあげましょう。梅雨の時期は、軒下に移し、雨に当たるのを避けるようにします。

暑さには弱い反面、寒さには比較的強い性質です。ただ、球根の凍結や、降りた霜によって株が弱るため、真冬は室内の日当たりの良い場所に移動させた方が安心です。

真夏や低温の時期は、休眠期に入ります。地上部の葉が一旦枯れますが、生育に適した時期になれば、また新芽が芽吹きます。

植え付け

適期は、年に2回。品種によりますが、3~4月頃と、9~10月頃が目安です。アルストロメリアは、深く根が張れるようにしておくことがポイントになります。根がしっかり張ると、地上部が大きく生長し、大きくて発色のいい花がつきます。深さ20cm以上の鉢で育てるのがおすすめです。

球根を植える際は、上に2~3cm土がかかる深さに植えましょう。土中の温度変化を抑え、株を弱らせることなく育てられます。

秋植えの品種は、早めに植え付けを済ませるのがポイントです。霜が降りる季節までにしっかりと根を張らせておくことで、春先の新芽が出やすくなります。

発芽後の管理

開花期までは、日光によく当てて育てましょう。発芽の初期は、葉だけが生える株があります。葉がいくつも出た後、花の咲く株が出てきます。養分を花に効率よくまわすため、込み合った株は適宜間引きをしましょう。細い茎はつみ、太い方の芽を生長させるイメージです。

花がたくさん咲くと上部に重みが出るので、転倒防止のために支柱を立てるのもおすすめです。

花の終わった花茎は抜き取りましょう。アルストロメリアは、ハサミを使うと、切り口から病気にかかりやすくなるといわれています。ハサミを使わなくても、手で引っ張ると簡単に引き抜くことが出来ます。

水やり

春の生長・開花時期は、水切れしないように気をつけましょう。水は、土の表面が乾いたら、鉢全体に行き渡るようにたっぷりあげるようにします。開花後は、水やりの間隔を空けて乾かし気味で育てるようにしましょう。

植え替え

根詰まりで生育が悪くなるのを防ぐため、1~2年ごとに植え替えてあげましょう。生育の始まる直前の9~10月、3~5月頃が適期です。長く育てていると、土は少しずつ劣化していきます。水はけの良さと、養分をキープするため、植え替えには新しい土を使ってください。

切り花の管理

アルストロメリアは、切り花で活けても手がかからない花です。よく水を吸い上げ、茎も悪くなりにくい丈夫さを持っています。より長持ちさせるために、活ける前に葉をつんで整理しておきましょう。咲き終わった花はすぐ摘み取るようにすると、つぼみまでしっかり開花させることが出来ます。花が開ききると、花びらが散りますので、終わりかけの花はこまめにカットするようにすると、散らばらずきれいに保てます。最盛期は5月頃ですが、通年手に入りやすい花です。

まとめ

アルストロメリアが日本に入ってきたのは大正時代だといわれています。ですが、切り花として本格的に人気が出始めたのは1980年代以降だそうです。人気は高いものの、切り花のラインナップとしては歴史が浅いアルストロメリア。今後、新しい品種が次々とうまれてくるのではないかと予想されています。

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