発色のいい色味や模様が印象的なカラテア。育てるうえで、その葉の表と裏の違いをリバーシブルに楽しめるのが醍醐味のひとつといえます。なぜ、葉の裏まで鑑賞することが出来るのでしょうか?カラテアの魅力と育て方をご紹介していきます。
カラテアの特徴
植物名 | |
別名 | |
科名 | |
属名 | |
原産地 | |
日当たり | |
花言葉 | |
誕生花 |
夜に葉を閉じる植物
カラテアは、昼は葉を開き、夜暗くなると葉を閉じます。ネムノキと同様、就眠運動と呼ばれる働きです。暗くなると、葉の根元を垂直に立ち上げてすぼまり、葉の裏が見える形になります。明るくなると再び葉を広げます。時間帯ではなく、光の明暗に反応しますので、明るい室内だと夜でも葉を広げたままになります。
葉の表と裏で異なる色彩
カラテアは、葉の表と裏で表情が変わります。表裏で色味が異なるものもありますし、表に模様があっても裏にはないもの、質感が違って見えるものなど、様々です。就眠運動によって葉が閉じた状態と、昼間葉が開いた状態で印象が変わって見えるのはそのためです。昼と夜で異なった表情を見せるカラテアは、ミステリアスで神秘的な観葉植物として高い人気を誇っています。
カラテアの仲間たち
ラテア・マコヤナ
園芸品種の中で、いちばんポピュラーな種類です。楕円形の葉にくっきりした模様が入っています。明るい黄緑の地に濃い緑色で斑が入った様子は、クジャクの羽を連想させるような華やかさがあります。裏側は、表の色違いです。表は緑系ですが、裏は茶がかった紫色をしています。
カラテア・メダリオン
油絵で精密に描かれた葉っぱのような、細かい模様が美しい種類のカラテアです。葉はやや薄めで軽さがあり、マコヤナより丸みがあります。葉の裏は紫1色で、模様はほぼ目立ちません。表と裏のコントラストがとてもきれいな品種です。
カラテア・オルビフォリア
きれいな緑地に、うすく白い筋が入ったオルビフォリア。カラテアの中でも模様が薄めで、上品で控えめな印象を与えます。葉は円形に広がり、1枚1枚厚みが感じられます。葉の裏は薄緑をしており、模様がないのが特徴です。
カラテアは冬に注意!上手な育て方
熱帯アメリカ原産のカラテアは、高温多湿で自生する植物です。日陰や暑さには強いですが、寒さに弱い性質があります。特に冬場の環境に気を付けてあげましょう。
置き場所
カラテアは耐陰性があり、通年明るい日陰を好みます。むしろ、光がやや苦手ともいえます。直射日光はさけ、窓辺から少し離れた明るい場所に置いてあげましょう。光が当たりすぎると、葉が全体的に丸まってきます。その場合は、やや暗い方へ置き場所を変えてあげるといいでしょう。
水やり
5~10月くらいまでは、土へはたっぷり水をあげましょう。「たっぷりあげる」「土が乾くまで控える」をくりかえすイメージです。土の表面がしっかり乾いているかどうかは、触って確認するのが早いです。湿り気を感じる場合はあげなくて大丈夫です。
土は乾燥気味でも大丈夫ですが、葉の乾燥には注意が必要です。葉が丸まったり、就眠運動が鈍くなりますので、1日1回の葉水(霧吹きで葉の表裏を湿らせてあげる)は、季節を問わず欠かさないようにしましょう。
冬場は、土への水やりはさらに控えめで大丈夫です。寒い季節は水をあげても吸い上げないため、根腐れが起きやすくなるのでやりすぎには注意が必要です。
冬越しについて
カラテアが冬を越すためには、最低12℃以上が必要といわれています。温度が低いと葉の発色が悪くなるので、出来れば15℃以上が理想です。株は、暖かい季節に比べると元気がなくなってくるのが普通です。寒い季節の肥料は、かえって毒になりますので与えないようにしてください。
エアコンの風は極度の乾燥を招くため、直風が当たらない場所を選びます。窓際をさけ、気温差の起きにくい部屋の中央部に置いてあげるようにしましょう。暖房器具のそば、床暖房や電気カーペットの上に鉢を置くのはNGです。温度差と蒸れにより、鉢が根腐れを引き起こす原因になります。
温度の維持が難しい場合、水をあげずに冬越しさせてあげましょう。土の上に出ている葉は一旦すべて枯れることがあります。カラテアは根が塊根状になっており、休眠時に栄養分をためておくことが出来るので、枯れたように見えても大丈夫です。春に水やりを再開すると、新しい葉が出てきます。変化がないため不安になりますが、暖かい季節まで鉢を見守ってあげてください。
お手入れについて
株が成長すると、新陳代謝により下の葉が枯れてきます。生え際からハサミで切り落としましょう。通気性が悪くなり、カビの原因にもなりますので、枯れた葉はかならず取り除いてあげるようにしましょう。
葉の縁が黄色く枯れてきたら、ハサミで部分的に切り取って大丈夫です。日光による葉焼けだけでなく、葉同士の接触でも起こります。
まとめ
カラテアは、日当たりが心配なお部屋でも育てやすい植物です。色味も鮮やかなものから淡いものまで、バリエーションが豊富です。ぜひお好きな色を選んでみてください。冬場の寒さ対策さえしっかり出来れば、きれいな葉の色を1年中楽しむことが出来ますよ。