インテリアアイテムとして、お部屋に枝物の植物を生けてみませんか。観葉植物より手軽で、切り花よりも長持ち。室内に、新緑の爽やかな雰囲気を簡単に連れてくることが出来ますよ。
おすすめの枝もの4選
ドウダンツツジ
庭木として定番のドウダンツツジは、枝物としても人気です。細く伸びる枝に茂る、小さくて丸みのある葉。くせがなく、どんな空間にもすんなりなじみます。ドウダンツツジの描くシルエットは、繊細なアートのよう。大ぶりな枝を窓辺に飾れば、まるで木陰で憩っているような心地よさを与えてくれます。
ブルーベリー
たっぷりの葉と、果実をつけたブルーベリーの枝。初夏には緑色、夏にはなじみの青紫の実が混じった枝が手に入ります。実が熟すことはないため、鑑賞用ですが、丸く小さな実がたわわに実る様子はとても愛らしく、ナチュラルな雰囲気を演出してくれます。
フサスグリ(レッドカラント)
みずみずしい赤い房状の実をつけるフサスグリ。カシスの仲間で、レッドカラントの名でも知られています。大きく広い葉のすきまからのぞく、宝石の様な実。発色のいいグリーンとレッドのコントラストが美しく、お部屋の差し色にもぴったりです。
スパイラルバンブー(ミリオンバンブー)
細い竹のような見た目のスパイラルバンブー。観葉植物のドラセナの仲間で、金運アップの風水アイテムとしても知られています。幹をスパイラル状に丸く加工した姿は、オブジェのような趣です。水につけておくと根が出てくるので、長く水耕栽培が楽しめます。
季節ごとの枝物
枝物にも旬があります。季節の枝物を飾るだけで、室内にいても四季を感じることが出来るのでおすすめです。鉢植えで育てる場合、花や実をつけるまでに年単位で時間がかかることが多いですが、枝物であれば、いちばんきれいな姿をすぐに見ることが出来るのもメリットのひとつです。
春 …桜・ミモザ・コデマリ
夏 …ユーカリ・カエデ
秋 …ナンキンハゼ・コットンフラワー
冬 …ナンテン・ロウバイ
長持ちさせるポイント
枝物は、2~3週間はきれいなまま生けておくことが出来ます。植物の状態によってはもっと長く楽しめるかもしれません。長持ちさせるポイントをまとめてみました。
水揚げ
枝物は、根元の枝は太いのですが、切り花に比べて水が揚がりにくい構造です。水を吸える面積を増やすため、根元5cm前後を十文字に割っておくのがおすすめです。
お花屋さんで買う場合、根元の処理と併せ、あらかじめ好みの枝の長さに切ってもらうことも可能です。
葉水
大きな枝ほど、枝先まで水を行きわたらせるのに時間がかかります。生ける前に、葉に水をかけておくようにしましょう。逆さまにして、霧吹きで葉や実に葉水をして、湿らせてあげるようにしましょう。
葉の量を調整
葉が多いと、呼吸による蒸散活動が活発になり、水を早く消費します。枝物の場合、葉先まで水が届きにくいことが多いため、込み入った枝はカットし、植物の負担を減らしてあげるようにしましょう。
水につかる部分に葉があると、傷んで水が汚れやすくなるため、生ける前に切り落とすようにします。
剪定用の枝切りバサミ
根元の枝は太くとても堅いため、園芸用のハサミでは刃がたたないことも多いです。枝をきれいに切れる剪定バサミがあると便利です。断面がつぶれにくく、傷みにくいので、枝ものをより長く保つことが出来ます。
切り戻し/剪定
根元は切り花同様、切り戻しをした方が長持ちしやすいです。水につかって色が変わった根元を切り落とし、水揚げ用に十文字に割っておきます。
日が経って元気がない枝が増えてきた場合でも、短く切りそろえて生け直せば、また違った雰囲気で飾ることが出来ます。
切り戻しのタイミングで、毎回水替えもしてあげましょう。器の中にぬめりが出ていたらきれいに洗い流してから生け直すようにします。
乾燥する場所は避ける
枝物は乾燥に弱いため、直射日光・エアコンの風を避けて飾るようにしましょう。鉢植えと異なり、枝物は一度傷んだら回復しにくいです。葉が乾燥でちぢれてしまったら、傷んだ葉は切り落として景観を保ちましょう。乾燥を防ぐため、こまめに霧吹きで葉水をしてあげるとみずみずしい状態を保てます。
フラワーベースは安定感を重視
枝が広く広がるものほど、根元の安定感は大切になります。
枝物を生ける器は、底が広めのものを選ぶようにしましょう。
重さはある程度あった方が安心ですが、水の量を多めに入れることでカバー出来ます。
浅すぎるものは不向きです。枝の長さの1/3程度の深さがあると安心です。
生ける器も季節で変えてみましょう。
夏場であればガラスで涼し気に。寒い季節は焼き物の器に生けることであたたかさを出せますよ。
まとめ
初夏は、新緑がとても美しい季節です。ぜひ、枝物の植物を生けて、家のなかでも爽やかさを感じてみてください。 葉だけではなく、花がつくもの、実がつくものなど、枝物は目を楽しませてくれる種類がたくさんあります。お花屋さんで見かけたら、お部屋に飾った様子を想像してみてくださいね。