お部屋の中にグリーンを飾ってみたいとき、“枝もの”から始めてみるのはいかがでしょうか。手頃なひと枝をフラワーベースに挿して、好きな場所に置くだけ。手間をかけずに、ぐっとセンスアップした空間をつくれます。葉を楽しむもの、実がつくものなど、枝もののバリエーションもさまざま。ご自身の部屋に飾ってみたいグリーンはどれか、見て悩んでみるのも楽しいですよ。
枝ものの魅力
旬を味わえる
枝ものには、通年出回っているものもありますが、シーズンごとに顔ぶれも変わります。旬の枝ものを飾ることで、季節感のある空間をつくることが出来ます。季節の変わり目に、次のシーズンの枝ものを飾ってみましょう。雰囲気を着替えるように枝もので模様替え。新しい季節を迎えるのが楽しみになるかもしれません。
立体感のあるインテリアアイテム
枝ものは、小ぶりなものから大ぶりなものまで手に入ります。無造作に1本飾るだけでもさまになりますし、高さを変えた枝を複数本飾ると立体感と奥行きが出ます。枝を切り詰めず、長いまま飾ることで高さを出すのもおすすめ。背の高いフラワーベースと合わせて、床に直置きして飾るのも素敵です。
手軽
枝ものは、切った枝を水に挿して飾るのが一般的です。土を使わず、枝を挿して飾っておくだけなので、手軽に始められる上、特別な手入れも必要ありません。生花より長く楽しめる点も大きなメリットです。
おすすめの枝もの
季節ごとの枝もの
枝ものの楽しみ方は、葉だけではありません。季節の移り変わりは、色のある花や実にわかりやすく現れます。四季を感じる枝ものは、旬であれば手に入りやすくリーズナブルです。目に留まりやすい場所に飾って、季節を感じる空間をつくってみましょう。
- 春…桜、小手毬、ミモザ
- 夏…ブルーベリー、ドウダンツツジ、ナツハゼ
- 秋…コットンフラワー、鈴バラ
- 冬…ナンテン、ヤドリギ、ヒイラギ
通年入手しやすい枝もの
ユーカリ、オリーブ、アセビ、レッドカラント、ミリオンバンブー
春はやわらかい色合いの花。夏はフレッシュなグリーン。秋や冬は、温かみのある色合いの実つきの枝が人気です。秋になると、紅葉した枝ものも流通します。ドウダンツツジやヒペリカム、ユキヤナギなど、赤みがかった葉色が季節を感じさせてくれます。
枝ものはどこで買える?
購入しやすいのは、ネット通販です。種類も豊富なので、ほしいときにほしいものが手に入りやすいのがメリットです。
実物を見て購入したい場合は、生花店をのぞいてみましょう。旬のものが必ず手に入るとは限りませんが、お店の方に相談してみるのがおすすめです。リクエストすると仕入れてくれるケースもあります。また、長持ちさせるコツや飾り方のアドバイスも相談できるので安心感があります。
枝ものをより長く楽しむ工夫
水揚げ
枝ものは、切り花に比べて水が揚がりにくい特性があります。長持ちさせるために、枝の切り口の3~5cm程度を十文字に割り、吸水面を増やしてあげましょう。枝は硬いので、枝切りが出来る園芸バサミを使います。ハサミが使いにくい場合は、金づちで切り口を叩いてつぶす処理でもOKです。切り口をつぶすことで繊維がほぐれ、水揚げしやすくなります。
切り口の色が変色してきたら、適宜切り戻しをするとより長持ちさせることが出来ます。切り戻しをするついでに、フラワーベースを洗ってぬめりをとり、新しい水に変えてあげましょう。
ドライ
生花を乾燥させてドライフラワーに仕立てるように、枝ものも同様に乾かしてみましょう。
ユーカリやオリーブなど、ドライフラワーの花材として人気の枝ものは失敗しにくいです。枝が大きいものであれば、そのまま飾っておくのも素敵ですし、小枝を切って仕立て直し、コンパクトに飾るのもナチュラル感があって可愛らしいです。
スワッグ
グリーンをメインにしたスワッグをつくってみましょう。枝の長さの異なるものを取り入れて、ブーケのようにまとめます。根元を麻ひもでまとめ、吊るして飾るだけ。いろんな種類のグリーンや実のついたものを織り交ぜてみても楽しいです。
アレカヤシなどのヤシ類の葉は意外性があっておすすめ。立体感はそのままで、水分が抜けると落ち着いた色合いに変わるのでスワッグのボリューム感を出すのにおすすめです。
フラワーベースの選び方
枝ものを飾る際、ガラス製のどっしりしたフラワーベースがよく使われています。
大ぶりな枝を飾りたいときは、底が広めで、高さがあり、安定感があるものを用意しましょう。枝を挿してもしっかりバランスが取れ、倒れる心配のないデザインを選ぶのがおすすめです。
水を入れることで重さが生まれて安定しますが、サイズは枝の長さに対して1/3程の大きさがあり、ガラスがやや厚手の方が安心です。
まとめ
枝ものは、自然な枝のかたちを活かした飾り方が楽しいです。白い壁を背にひと枝飾ることで、立体的なアート空間が生まれます。お部屋の角やちょっとしたスペースに置くことが出来るのも嬉しいポイント。
堅苦しいルールはありません。気に入ったものを好きなように、ちょっとアクセントがほしい場所に飾ってみてください。植物はどれも、空間に溶け込む不思議な魅力を持っています。