インテリアやギフト・小物・アクセサリーと、アレンジの幅が広いドライフラワー。乾燥させるだけとはいえ、きれいに仕上がりやすいお花と、そうでないお花があります。ドライフラワー向きのお花は、どのように選んだらいいのでしょうか。
きれいに仕上がるお花の条件
ドライフラワーは、お花を乾燥させてつくります。ドライフラワーをつくりやすいのは、以下の2点が当てはまるものになります。
水分量が少ないもの
水分が多いお花は、乾燥に時間がかかります。水分が抜けきる前に、お花の鮮度が落ちて色が悪くなってしまうため、きれいなドライフラワーにするのは難しいです。ガーベラやユリ、チューリップなど花びらや茎に厚みがあるもの、多肉植物はあまり向いていません。
形が崩れにくいもの
乾燥させた際に形が大きく変わってしまうものは、その後扱いにくくなってしまいます。元々花びらが落ちやすいお花は、乾燥途中にぽろぽろと落ちてしまうため避けましょう。また透けそうに薄い花びらも、乾燥中に縮んでしまい変形してしまいます。
生花の状態で、花びらが落ちにくいもの・花びらがしっかりしているものを選ぶのがおすすめです。
ドライフラワーにおすすめのお花10選
ラベンダー
サシェやポプリにもドライフラワーが使われているため、なじみのあるお花です。長く同じ形で咲き続けるので、生花のときも乾燥後もさほど見た目が変わりません。乾燥の過程でもいい香りを楽しめます。
ハーブ系では、オレガノ・ローズマリーなどもおすすめです。
バラ
乾燥させると色合いがややブラウン系になり、アンティーク調の落ち着いた雰囲気になります。つぼみが咲き始めたタイミングでドライフラワーにすると、色がきれいに出やすくなります。葉を切らず残しておくとボリュームが増し、花束のようなゴージャス感も出ます。
カスミソウ
たくさん束ねて吊るしておくだけで、ナチュラル風のインテリアアイテムになります。花は多少縮みますが、全体のボリュームは落ちません。
市販で売られているドライフラワーでは、色付きのカスミソウが人気です。ハーバリウムやアクセサリーなど、ハンドメイド作品によく用いられています。
ユーカリ
リーフ系で人気が高いのはユーカリです。丸みのある葉と爽やかな香りが特徴的です。乾燥させても葉の大きさはほぼ変わりません。ドライにすると色合いがややくすみ、落ち着いたトーンになります。観葉植物としても丈夫で育てやすいです。剪定時の枝や葉をドライフラワーにするのもおすすめです。
スターチス
生花自体の水分が少なく、紙のような質感をしているお花です。そのため乾燥させても形は変わりません。鮮やかな発色もほぼそのまま残るため、ドライフラワーとしてとても扱いやすいお花です。色はパープルが主流ですが、ブルー系、ホワイト系、イエロー系と種類が豊富です。
アナベル
アナベルは紫陽花の仲間です。優しいグリーンの色合いがドライにするとやや落ち着き、大人っぽい味わいに変わります。紫陽花の中では、ミナヅキと呼ばれる深いピンク色の品種も人気です。紫陽花は鮮やかさを保つため、自然乾燥でなく乾燥材を使った加工がおすすめです。
ケイトウ
名前通り、鶏のトサカのようなきれいな発色が特徴的です。細長いものや横広のもの、色も赤・ピンク・オレンジときれいな暖色系が多いお花です。もこもこした質感はドライフラワーになっても変わらないため、ニュアンスのついた差し色としておすすめです。
千日紅(センニチコウ)
シロツメクサのような丸い形が可愛らしい千日紅。色が褪せにくいため、切り花としても人気があります。パープルやピンク、ホワイトと色違いで揃えるのも素敵です。小さなポンポンのようなお花だけを集めてガラスの器に盛りつけたり、ボトルに詰めるだけでおしゃれな雰囲気が出せます。
ミモザ
黄色くて小さな花を無数につけるミモザ。生花は目を引くイエローですが、ドライフラワーにすると色がややくすみ、他のドライフラワーともよくなじむトーンになります。花は乾燥で少し小さくなるため、ボリューム感があるままドライにするのがおすすめです。葉をたくさん残しておくと、きれいな色のコントラストが味わえます。
カーネーション
母の日といえば、のお花です。通年手に入りやすく、価格もリーズナブルなため、ドライフラワーのブーケに挑戦しやすいお花です。乾燥するとブラウン系になるため、白より赤系の方がよりおすすめです。ピンク色はサーモンピンクのような、大人っぽいピンクに変わってきれいです。
まとめ
花の種類にもよりますが、ドライフラワーがきれいに飾れるのは1週間~半年程が目安と言われています。生花よりは長く持ちますが、ずっときれいなままではいられません。風合いの変化も味わいだと思って楽しみましょう。ぱらぱらと崩れるようになったり外観が悪くなって来たら、寿命だと思ってあげてください。