高い栄養価と濃厚な味わいで知られているアボカド。ちょっと武骨な見た目とは裏腹に、中にはとてもクリーミーな美味しさがたっぷりつまっています。
実の形や味は知っていても、アボカドの葉を目にする機会はあまりないかもしれませんね。
アボカドの持つ、魅力的な観葉植物としての顔にも注目していきましょう。
基本情報
アボカドは、メキシコやニュージーランドが原産の常緑高木。本来は、高さ20mにもなる樹木ですが、鉢植えで育てる場合は1~2mくらいに留まります。葉は幅広く細長い形状で、大きくなると20cm前後に。新しい葉は赤みがかった褐色ですが、生長するときれいな緑色に変わります。生長が早く、暖かい季節には次から次へときれいな葉を出し、目を楽しませてくれる植物です。
生長したアボカドの木は、5~6月頃に小さな黄色い花をたくさんつけます。雄しべと雌しべとで成熟のタイミングがやや異なるため、1品種だけでは実がつきにくい性質があります。実をつけさせたい場合は、異なった品種と合わせて育てる必要がありますが、たくさん花がつく中で、実が出来るのはわずかだといわれています。
アボカドの持つ花言葉は「豊かな心」。3/30の誕生花にも指定されています。
ギネス級の栄養価
アボカドの実は、野菜として用いられていますが、分類としては果実です。
「森のバター」という別名も有名すぎるほどですが、アボカドはバランスのとれた高い栄養価を備えた食材として広く知られています。
「最も栄養価の高い果実」と、ギネスブックに登録された実績を持つアボカド。栄養価だけでなく、良質な脂肪分と食物繊維、抗酸化作用のあるビタミンE、むくみ対策に効果的なカリウムなど、美容面にも嬉しい成分が多く含まれています。
流通しているアボカドの90%以上は輸入品。主にメキシコ産、ニュージーランド産ですが、実は国内でもつくられています。代表的な生産地は和歌山県や愛媛県。国産アボカドは、輸入品よりもさらに濃厚さがあるのが特徴です。まだ広く流通していませんが、生産農家の方に問合せをして購入することが出来るそうです。
アボカドの育て方
タネから育てる
アボカドを食べると、残るのが大きなタネ。アボカドのタネは発芽の成功率が高く、土に植えるとよく芽が出ます。
地植えで実をつけるために栽培したい場合には向きませんが、観葉植物として楽しむのであれば、こうしたタネ植えがおすすめです。株元にタネの形がそのまま残るため、ユニークな形状の観葉植物として長く楽しむことが出来ます。
果肉には、発芽を抑制する成分が含まれているため、タネは綺麗に水洗いしてから蒔くようにします。できれば、果実を食したその日に蒔くのがベストです。
タネまき
発芽には20℃以上が必要です。タネを土に蒔くなら、5~8月がおすすめです。
タネは、尖った方を上にして植えましょう。タネを半分程度、土に埋めるようにして植え、芽が出るまでは土が乾かないようにして管理します。
アボカドは水はけのいい環境を好み、市販の観葉植物用の培養土でよく育ちます。
環境と日当たり
日がよく当たる場所で育てるようにしましょう。葉が焼ける可能性があるため、真夏の強い直射日光の当たらない場所に置いてあげましょう。
アボカドがよく生育する気温は15~30℃くらいです。熱帯育ちの樹木ですが、寒さにも強め。関東南部であれば、屋外での冬越しも可能ですが、寒風や霜に弱いため、冬は室内の暖かい場所で育てるようにしましょう。5℃あれば冬越しが可能です。
水やり
土が乾いたらたっぷりあげるようにしましょう。次の水やりは、土がしっかり乾くまで待ちます。広い葉にもたっぷりと水をあげるようにしましょう。1日1回、葉の表と裏に葉水をしてあげると、葉の色つやがきれいに保てます。
アボカドの水耕栽培
土に植えてもよく育つアボカドですが、水耕栽培にも適しています。
透明な容器に水をはり、タネがややつかるように固定しておくと1ヶ月弱ほどで根が出てきます。
根が出ると、今度はタネを割るようにして芽が出てきます。そのまま水耕栽培でも楽しめますし、土に植え替えると生長がより早くなります。
用意するもの
- 透明な容器 …コップやグラス状のものがおすすめです。
- つまようじ
- アボカドのタネ
栽培方法
- アボカドの果肉を落とし、タネを水洗いする
- 容器をきれいに洗う
- つまようじを3~4本、水平にタネに刺し、容器のフチにひっかけて固定する ※タネのややとがった方が上、丸い方が下
- 容器に水をいれ、タネの下半分程度が水につかるようにする
- 水が減ったら足しながら様子を見る
タネにつまようじを刺す際、タネがすべりやすいので気をつけましょう。
水は、ときどき新しく入れ替えてあげるのがおすすめです。
窓辺など、明るい場所に置いて根が出るまで待ってみましょう。
まとめ
アボカドの水耕栽培には、スタバのフラペチーノ容器が使えるとの口コミも。大きな穴の開いた上蓋をひっくり返して使うと、アボカドのタネのサイズにちょうどいいようです。デザインも可愛いのでより楽しく待てそうですね。
自分が植えたタネから芽が出てくるのは嬉しいものです。
今日からでも始められるアボカド栽培。ぜひ試してみてください。