もらったら怖い……?花言葉の植物たち

お花を贈る際、気になるのが花言葉。ひとつの花が持つ花言葉には、素敵な意味のものと一緒に、少し怖い花言葉も共存しています。具体的に、どんな花言葉があるのかのぞいてみましょう。

目次

イエロー系に集まる怖い花言葉と、その理由

花言葉は、ひとつの花に対してだけでなく、色ごとに花言葉がつけられていることも多いです。なぜか、イエロー系の花には、少し怖い花言葉が集中しているんです。

・黄色いバラ …「愛情の薄らぎ」「嫉妬」

愛情を伝える贈り物として、バラの花束は定番中の定番ですよね。バラ全体には、「愛情」「美」の花言葉があります。

バラには、赤の他に白・ピンク・紫・緑などの色バリエーションがあり、それぞれに花言葉が分けてつけられています。黄色いバラには、「愛情の薄らぎ」「嫉妬」など、少し気をつけたい花言葉が。さらにそのつぼみには、「笑って別れましょう」という意味があります。

・黄色いカーネーション …「嫉妬」「侮蔑」「軽視」「軽蔑」

母の日を象徴する花・カーネーション。全体に共通する花言葉は「無垢で深い愛」です。年間を通して手に入りやすいですが、5月前後が一番多く並ぶことが多いようです。

白やピンク、赤いカーネーションには、愛情や優しさを表す言葉が連なる一方で、黄色のカーネーションには、あまりうれしくない言葉が集まっています。

・マリーゴールド …「絶望」「悲哀」「嫉妬」

花壇を彩る定番の花・マリーゴールド。ぱっきりとした発色の黄色やオレンジがきれいです。原産国メキシコでは、マリーゴールドを大量に使ったお祭り「死者に捧げる先住民の祭礼行事」がユネスコの無形文化遺産に登録されています。日本のお盆に似た意味合いの行事ですが、陽気さがあるぶん、雰囲気は異質です。

マリーゴールドの花言葉は、ギリシャ神話に由来しています。光明の神・アポロンに焦がれて亡くなった美少年・クリムノン。哀れんだアポロンが彼をマリーゴールドに変えた言い伝えから花言葉が生まれたようです。

・黄色いユリ …「偽り」

気高く、凛とした花姿が美しいユリ。香りが強く、花も大きい事から、花束にするとかなり豪華なつくりに仕上がります。ユリにも種類が多数ありますが、共通する花言葉は「純粋」「純潔」「無垢」。清らかなイメージの言葉が多い花です。

黄色いユリは、「偽り」と「陽気」という言葉を併せ持っています。無理をして陽気に見せていることから「偽り」という花言葉が生まれたともいわれています。なんとなく人間らしさを感じる由来ではないでしょうか。

・オレンジのユリ …「憎悪」「軽率」

前述のユリの色違い・オレンジのユリは、「愉快」「華麗」という明るいイメージの花言葉がつけられています。色の鮮やかさからついた花言葉と予想されますが、一方で「憎悪」「軽率」という言葉も持っています。

花言葉の始まりは、18世紀頃のヨーロッパ。西洋では古来、黄色は「裏切り」「排斥」「堕落」を喚起させる色とされていました。その理由は、新約聖書に登場するキリストを裏切った弟子・ユダが着ていた色に由来するといわれています。当時、異教徒に黄色い服を着せて差別したり、裏切り者の家を黄色く塗ったりするなど、過激な排斥行動に用いられていたことがあるようです。

英語のyellowには、「腰抜け」という意味も含まれているため、黄色は明るい意味を持ちにくい色だとされる説も。日本では、イエロー=元気で快活なビタミンカラーとして人気ですが、場所が変わると認識も変わりますね。

黄色い花の花言葉にネガティブな意味が偏っているのは、花や色に罪はなく、花言葉文化の生まれた場所での歴史が大いに影響しているためだといえそうです。

その他の怖い花言葉

・アジサイ …「冷酷」「移り気」「嘘つき」

花の色味のクールさや、咲き始めから花の色が変わっていくアジサイの特徴に由来した花言葉だといわれています。

・クリスマスローズ …「発狂」

根に毒があることに基づいた花言葉です。大昔に、民間療法の薬として使われていましたが、精神錯乱や心停止などの危険な副作用があったようです。

・チューベローズ …「危険な快楽」

ハワイアンフラワーとして人気のチューベローズ。和名はゲッカコウ(月下香)。甘く官能的な香りが夜になると際立つことから、この花言葉がつけられました。

・クロユリ …「呪い」「復讐」 

加賀藩の戦国武将・佐々成政と妻との修羅場が元になったとされています。密通による成敗を受ける間際の妻が、「クロユリが咲くとき一族は滅亡する」と成政に伝えたことから、この花言葉がついたようです。

・ハナズオウ(花蘇芳) …「裏切り」「不審」「疑惑」

別名ユダの木。キリストの弟子・ユダはキリストを裏切った後に自害しました。そのそばに生えていたのがハナズオウだったことから花言葉がついたといわれています。

・ホオズキ(鬼灯) …「ごまかし」「欺瞞」「偽り」

紙風船のような赤い実が秋を感じさせてくれるホオズキ。果実が小さく実の大きさの割に空洞が多いことから、このような花言葉がついたようです。

まとめ

怖い意味の花言葉も、理由がわかればなんとなく怖くない気がしませんか。古来からの花言葉も、今は新しく意味が足されたり、日々アップデートされていっています。もし贈り物で花を選ぶ際、花言葉の意味が気になるようであれば、気持ちを書いたメッセージカードを添えてみてはいかがでしょうか。

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