早春を告げる、ロウバイ(蝋梅)の花言葉

早春に咲く梅の中でも、いち早く咲き始めるのがロウバイ。枝に黄色い小さな花をすずなりにつける姿は、つつましやかで愛らしい様子をしています。遠目でわかるほどの華やかさはありませんが、蝋細工のように繊細な花々は、近くで見る人にだけ伝わるような、日本らしい美しさを持っています。今回は、雪解けが待ち遠しくなる花・ロウバイの花言葉です。

目次

基本情報

ロウバイは、ロウバイ科に属する落葉低木。原産地は中国です。

ロウソクの“蝋”が名前に使われている理由は、諸説あるようです。ロウバイの花が、蝋細工のような光沢や質感をしていることから。花の色が蜜蝋(ミツロウ:ミツバチの巣の成分)に似ているから。中国語での「蝋梅(ラーメイ)から。臘月(ロウゲツ:旧暦での12月)に花を咲かせることから。由来はさまざまです。

カラウメ(唐梅)、ナンキンウメ(南京梅)といった別名の他、英名では“Winter sweet(ウィンター・スイート:冬に咲く香りのいい花)”とも呼ばれています。

日本に蝋梅(ロウバイ)が入ってきたのは江戸時代頃と伝えられています。ロウバイは、日本の文化と馴染みが深く、俳句では晩冬を表す季語として用いられています。かの有名な芥川龍之介も、ロウバイにちなんだ俳句を複数残しています。

ロウバイの種類

黄色い花を咲かせるロウバイですが、いくつかの品種に分かれています。代表的なロウバイは以下の3種です。

ソシンロウバイ(素心蝋梅)

庭木や、公園・学校の植栽に用いられることの多い園芸品種。

花は丸みを帯びていて、花芯まで黄色いのが特徴。

花全体は淡い黄色。

マンゲツロウバイ(満月蝋梅)

園芸品種のひとつで、濃い黄色をした花の中心部に、赤みを帯びた輪があるのが特徴。

通常のロウバイよりも少しだけ花が大きく、開花も早い。

トウロウバイ(唐蝋梅)

原種系と呼ばれる、花が小さめのロウバイ。

花弁はとがっていて、中心部には赤みがある。

ワロウバイ(和蝋梅)の名前でも呼ばれる。

ロウバイの開花時期は 12 月~2 月頃。小さな花をうつむき加減に咲かせるので、静かな印象を受ける花姿です。花は見えなくても香りで気づくほど、甘く良い香りで咲くのも特徴のひとつです。

ロウバイの香りは、通常のウメよりも強く香ります。海外でも、オリエンタルで高貴な香りとして好まれ、アロマテラピーや香水にも使われています。

ロウバイの花言葉

全般の花言葉

「慈愛」「慈しみ」「愛情」

あたたかくやわらかい色合いで咲くロウバイ。凍えそうな寒さの中で咲きながらも、見る人の心を優しくあたためるような花姿にちなんだ言葉だといわれています。

「ゆかしさ」

淡い黄色と、透けそうに繊細な花びら。冬景色のなか、小さな花をうつむき加減につけるロウバイの、奥ゆかしく品のある様子からついた花言葉だということです。

「先導」「先見」

ロウバイの開花は、最も冬の寒さがこたえる厳しい時期です。早春を告げる花の中でも、最も早く咲き始めるので、この花言葉がつけられたといわれています。

種類別の花言葉

多くはありませんが、ロウバイには黄色以外の色で咲くものもあります。

  • シロバナロウバイ(白花蝋梅) … 「同情」
  • クロバナロウバイ(黒花蝋梅) … 「深い慈愛」

他に、カリカンサス・ハートレッジワインという赤い品種があります。絶滅危惧種といわれるシャラメイ(夏蝋梅)とクロバナロウバイをかけ合わせてつくられた品種です。開花は初夏で、深い色合いの赤い花をつけます。残念ながら、花言葉はつけられていないようです。

ロウバイは中国が原産ですが、クロバナロウバイはアメリカ原産の品種です。

ウメ全般の花言葉

ロウバイ同様、早春を告げる花・ウメの花言葉です。

「高貴」「高潔」「忍耐」「忠実」「忠義」

厳しい冬のさなかに咲く様子が、凛々しく見えることからついたといわれる花言葉たちです。「忠実」「忠義」は、平安時代の貴族・菅原道真の伝説とつながりがあります。

雪中四友(せっちゅうしゆう)

ロウバイは、雪中四友に数えられる花のひとつです。雪中四友とは、冬に咲く四種類の花(サザンカ、ウメ、ロウバイ、スイセン)のことを指します。

元々は中国でできた言葉で、文人(学問を納め、詩文・書画など、風雅な文芸に携わる人)画に好んで描かれた花々のグループです。

冬のさなか、ほろこぶ花を見つけると、春が来ることを知って気持ちが和らぐ。そんな思いを込めて、たくさんの絵が描かれてきたのかもしれません。

雪中四友の類語で、歳寒三友(さいかんさんゆう=寒く厳しい季節に、友とするべきもの)と呼ばれるグループがあります。私たちの生活でもおなじみの『松竹梅』。これらは、東洋絵画に多く使われるモチーフを指した言葉です。

「松」が最上位として使われることも多いですが、元々は並び順には優劣はありません。縁起物として定着した順に並んだ言葉だといわれています。

  • 平安時代:「常緑=不老長寿」のシンボル …松
  • 室町時代:「旺盛な生命力=繁栄」を連想 …竹
  • 江戸時代:新春を告げるおめでたい花 …梅

まとめ

ひそやかに咲くロウバイは、一見咲いていても見つけにくいものかもしれません。普段は目立たなくても、近づいた人にだけ伝わる良さと味わい。ロウバイの楽しみ方は、大人っぽい早春の楽しみ方かもしれませんね。

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