ローゼルの花言葉

淡く色づいた5枚の花びらを広げて咲くローゼル。Roselle=バラに似ていることに由来した名前ですが、バラ科ではなく、ハイビスカスの仲間です。きれいな花を咲かせますが、ローゼルは観賞用より食用としての用途でよく知られている植物です。

ハイビスカスの原種とされるローゼルには、さまざまな花言葉がつけられています。

目次

ローゼルとは?

アオイ科フヨウ属に分類されるローゼル。原産地は熱帯アフリカです。同じアオイ科には、ハイビスカス・タチアオイ・スイフヨウなどの花が並びます。ハイビスカスは非常に種類が多く、歴史も古いため、原産地がわかっていないものも多いようです。ハワイ原産とされる種類が有名ですが、温暖なアフリカ地帯原産の種類も多く存在しています。

ローゼルの花期は9~11月頃。花は、白、薄いイエローやピンクなど、透明感のある淡い色で咲きます。花径は5~10cm程。花が終わった後には、ルビーレッドの実をつけるのが特徴です。本来は多年草ですが、寒さに弱い熱帯植物のため、日本での越冬が難しいことから、1年草として扱われることが多い植物です。和名のベニアオイ(紅葵)でも出回っています。

ハイビスカスとローゼル

ローゼルは、分類上はハイビスカスの仲間ではあるものの、まったく異なる種類の植物です。

ハイビスカスが観賞用なら、ローゼルは食用。美容と健康を支えるハーブとしての側面でよく知られています。ローゼルにはクエン酸・アントシアニン・ビタミンCなどがたっぷり含まれているため、天然のサプリメントとして親しまれています。

特に有名なのは、透き通った赤色と、強い酸味が特徴的なハイビスカスティー。茶葉の原料には、赤いローゼルの実が用いられています。花が咲いた後、ローゼルは2cm程の実をつけます。実がタネを包み、ホウ(苞)が実を覆い、ガク(萼)がホウを支えるように広がります。そのため、ローゼルの実は、ややトゲトゲした独特のフォルムをしています。

ハイビスカスティーのパッケージに、園芸品種のハイビスカスが用いられることが多いため、混同しやすい上、ローゼル自身と結びつきにくいのかもしれません。

ローゼルの花言葉

全般の花言葉

「新しい恋」「常に新しい美」

「新しい恋」は、咲いた花のいきいきとした様子から。

「常に新しい美」は、朝になると新しい花を咲かせるところからついた花言葉だといわれています。

ローゼルの花は、朝に開き、遅くとも夕方にはしおれてしまいます。きれいな花姿を見られる時間は短いものの、次々と咲いては、新しい花を見せてくれる特徴にちなんだ花言葉です。

ローゼルには、色別の花言葉は特につけられていないようです。

ローゼルの実の花言葉

「乙女の真心」

ローゼルは、実にも「乙女の真心」という言葉がつけられています。由来は不明ですが、赤い実の持つイメージからついたものではないかと推測されています。

花言葉ではなく、果物言葉、果実言葉ともいわれますが、実にまで特別な意味をつけられているあたり、ローゼルの実が多方面で知られていることの裏付けだといえそうです。

アオイ科の花言葉

ハイビスカス(ブッソウゲ):「繊細な美」「新しい恋」

鮮やかな花色と、大きな花で、南国を喚起させるハイビスカス。開花シーズンは5~10月頃。和名ではブッソウゲ(仏桑花)です。赤やピンク、オレンジ、黄色など、原色で咲くイメージが強いですが、パステルカラーや白いハイビスカスなど、優しい花色で咲く品種も人気です。

ホリホック(タチアオイ):「大望」「野心」「気高く威厳に満ちた美」「豊かな実り」

まっすぐに高く伸びる茎に、360℃に花をつけるホリホック。草丈が2m近く伸びることから、タチアオイ(立葵)の和名がつけられています。開花時期は6~8月頃。カラーバリエーションは赤・ピンク・オレンジ・黄色・白・むらさき。花姿だけでなく、ハイビスカスの色展開にもよく似ています。

スイフヨウ:「心変わり」「しとやかな恋人」「幸せの再来」

朝に咲いた白い花が、時間の経過とともにほんのりピンク色に染まっていくことから、スイフヨウ(酔芙蓉)と名付けられた植物です。開花時期は7~10月頃。花色は白・ピンクとシンプルですが、一重咲・二重咲・八重咲と咲き方にバリエーションがある花です。

ムクゲ(木槿):「デリケートな愛」「尊敬」

真夏の暑さに強く、庭木や生け垣に使われることも多いムクゲ。中国原産、韓国の国花でもあり、アジアに縁の深い植物です。開花時期は7~10月頃。白や赤・ピンク色の大きな花をつけます。朝早くに花を開き、早々にしぼんでしまうことから、「槿花一朝(きんかいっちょう=人の世が儚いこと)」という四字熟語にも登場する花です。槿花はムクゲの花を指しており、古来より親しまれてきた花だったことがうかがえます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ローゼルは、実だけでなく、花や葉・茎も食べられる植物です。フレッシュであればサラダやスープに、乾燥させておけばハーブティーのストックやソルト作りに使えます。1年草ですが、タネを収穫して蒔くと、毎年楽しめる植物でもあります。

花言葉は、咲く花を表した言葉ではありますが、美容効果の高いローゼルの実を取り入れた生活は、日々「新しい美」につながっていくような気がしませんか。

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