ワイヤープランツの種類

ハンギング仕立てやグラウンドカバーとして用いられることの多いワイヤープランツ。「ワイヤープランツ」は総称で、実は異なる特徴を持った品種が複数存在しています。取入れ方次第で、主役にも名脇役にもなってくれるワイヤープランツ、その種類と特徴をまとめてみました。

目次

基本情報

ワイヤープランツは、タデ科ミューレンベッキア属に分類される常緑低木です。原産地はニュージーランド。華奢な茎を長く伸ばし、つやのある小判型の葉を茂らせる観葉植物です。細い茎が針金のようであることから、ワイヤープランツと呼ばれています。別名はワイヤーバイン。バイン=つるを指す言葉で、特徴的な匍匐性の茎を表しています。

ワイヤープランツは、小さくて可愛らしい葉をつけながら、からまり合うように茎を伸ばし、旺盛に茂ります。環境を選ばない丈夫さを持っているため、室内栽培だけでなく、寄せ植えやグラウンドカバーにもよく利用されています。

ワイヤープランツの種類

ミューレンベッキア・アクシラリス

一般的に「ワイヤープランツ」として流通しているものは、ほとんどがアクシラリスです。丈夫で、流通量も多くリーズナブルなため、入手しやすく、初心者の方でも挑戦しやすい品種です。細い茎に、1cm程の小さな葉が連なるのが特徴。生育が旺盛で、自生地では最大5m伸びるほどのポテンシャルがありますが、剪定を繰り返しながら育てることで、小さな姿のまま楽しめます。

ミューレンベッキア・コンプレッサ

アクシラリスに比べ、葉がひと回り大きいコンプレッサ。アクシラリス同様、色つやの良いグリーンの葉がきれいな品種です。葉の大きさは2~3cmほどですが、環境が合えば大きな葉を付けることもあります。アクシラリスとともに多く出回っています。水切れを起こすと葉が小さくなってしまうことがあるため、育てる際に注意が必要です。

スポットライト

近年流通するようになった、斑(ふ)入りのワイヤープランツです。アクセントのように、葉に白やピンク・ライムグリーンの色合いの斑が、小さな葉の上で踊ります。色合いや斑の入り方でさまざまな表情が出せるため、寄せ植えにするとオシャレなニュアンスが加わります。

生長過程で、斑がない葉が出ることがあります。適宜剪定して新芽を促せば、また斑の入った葉が出てきます。斑入りの葉を持つ植物は直射日光に弱いため、明るい日陰での管理がおすすめです。

ゴールデンガール

葉色が明るく、金色に例えられるゴールデンガール。グリーンではなく、明るいライムグリーンの葉が特徴的なワイヤープランツです。新芽の部分は特に黄色みが強く、全体的にポップな印象を与える品種です。葉が古くなるとグリーンが深くなってくるため、バランスを見ながら剪定してあげるのがおすすめです。

ミューレンベッキア・スペード

名前の通り、スペードのような形をした葉が特徴のミューレンベッキア・スペード。一般的なワイヤープランツと比べると、やや葉と葉の間隔が広く、生長速度もゆるやかです。樹形が崩れにくいため、大きさをあまり変えずに育てたい方におすすめの品種です。丈夫さや育てやすさは変わりませんが、寒さにやや弱い性質があります。冬場は暖かい部屋で育ててあげた方が安心です。

ミューレンベッキア・アストニー

別名「ワイヤーハート」とも呼ばれる品種で、葉がハートの形をしているのが特徴のワイヤープランツです。やや小ぶりの葉が愛らしく、よく枝分かれしてふんわりした樹形に育ちます。花が咲くと、ハートの葉と相まって可愛らしさがさらに引き立ちます。

ワイヤープランツの育て方

日当たりと環境

明るさを好み、日当たりと風通しのいい場所でよく育ちます。生育に適した温度は15~20℃。日なたでも半日陰でも順応する強さを持っています。高温多湿が苦手なため、生長期に茎や葉が混み入ってきたら、適宜間引くようにしましょう。

0℃以下まで耐えられるため寒さには強いですが、冬は霜に当たると落葉します。葉が枯れ落ちても土中には根が残るため、春になればまた芽が出てきます。常緑のまま楽しみたい場合は、鉢植えで育て、冬は室内に入れてあげるようにしましょう。

用土

水はけと通気性のよい土が適しています。市販の草花用培養土を使うのがおすすめです。

水やり

土が乾いたら、たっぷりとあげるようにしましょう。水分が不足すると、茎が伸びにくくなり、葉が落ちやすくなります。乾燥を防ぐため、霧吹きを使った葉水をこまめにしてあげると、きれいに育ちます。

日々のお手入れ

伸びすぎて株姿が乱れたり、根詰まりを起こしたりし始めたら、好みの長さで茎を切り戻しましょう。適した時期は、生長期にあたる春ですが、元気な株であればいつでも大丈夫です。切り戻しをするとわき芽が出るため、こんもりとした樹形に整いやすくなります。

増やし方

株分けや挿し芽で増やすことが出来ます。鉢植えであれば、1~2年に一度、新しい土に植え替えてあげるのがおすすめです。また、切った茎を水に挿しておくと発根するので、そのまま水耕栽培にしてもおしゃれです。

まとめ

ワイヤープランツは、お花でいうとカスミソウのような立ち位置だといえるかもしれません。単体で主役にもなれますが、他の植物と組み合わせることで、互いの良さを引き立てることも出来ます。

植木鉢やプランター、お庭などに、ワイヤープランツを植えてみてはいかがでしょう。程よく地面を隠しつつ、立体感のあるグリーンインテリアを演出してくれますよ。

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