ハナショウブ(花菖蒲)の花言葉

梅雨時に見頃を迎えるハナショウブ。雨に濡れてしっとりと咲く姿はとても美しく、風情があります。アヤメの仲間であるハナショウブは、江戸時代を中心にたくさんの品種がつくられ、現在も新しい品種が生まれ続けています。雨の似合う花・ハナショウブには、どのような花言葉がつけられているのでしょうか。

目次

ハナショウブとは?

古来、観賞用として栽培されてきたハナショウブは、アヤメ科アヤメ属に分類される多年草。野生のノハナショウブから生み出された園芸品種です。ハナショウブの品種は2,000以上、咲き姿の異なるバリエーションを含めると5,000品種以上ともいわれています。

アヤメ科の花は、すっきりとした青系や紫系がよく知られていますが、ハナショウブは、ピンク系、イエロー系など、やわらかい色合いで咲く種類もあります。

ハナショウブの主な種類

・江戸系

 …江戸時代に作られた品種。色・形などがそれぞれ異なる咲き姿の豊富さが特徴。

・伊勢系 

…江戸末期頃、伊勢(三重県)でつくられた品種。ちりめん状や波打つ花びらを持つものが多い。

・肥後系

 …江戸時代末期、江戸系品種を改良してつくられたもの。大きな花をつけるのが特徴。

・長井系

 …山形県長井市生まれの品種。江戸系より古いとされ、花が小さく原種に近いといわれている。

・外国系

 …海外でつくられた品種の総称。色彩の豊かさとボリューム感で華やかな特徴を持つ。

ハナショウブは、水辺に近いところから草地まで、幅広い環境に順応して咲きます。開花時期の菖蒲園では、涼しさを演出するために水辺に植えられていることも多いようです。

ハナショウブとショウブの違い

ショウブ=端午の節句を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。湯舟に葉を浮かべるショウブ湯などの慣習は、古代中国から伝わった厄除けがベースだといいます。ショウブの葉は香りが特徴。良い香りのするものは邪気を払うと信じられていたことから、気候が不安定な端午の節句(旧暦5月5日・現在の6月にあたる)を乗り切るために生まれた風習だったようです。

この端午の節句に登場するショウブは、ハナショウブとは別の植物。サトイモ科に分類されるショウブが用いられています。ショウブは、花びらを持たない花穂だけで咲くため、開花時期であれば一目瞭然です。

アヤメ科に属するハナショウブは、花がきれいで、葉がショウブに似ていることから花名がついたといわれています。ショウブとは、古来アヤメを指す言葉だったり、ハナショウブやアヤメ、カキツバタを総称してアヤメと呼んだりしていたことから、見た目だけでなく名前までわかりにくくなっているようです。

現在の呼び分けとして、花を楽しむのが『ハナショウブ』、葉を楽しむのが『ショウブ』です。

ハナショウブの花言葉

「うれしい知らせ」「伝言」

これらは、アヤメ科全般に共通する花言葉です。アヤメ=アイリス(Iris)とも称され、ギリシャ神話に登場する虹の女神・イリスと深い関わりがあります。ゼウスの妻・ヘラによって、イリスが女神としての力を得たとき、イリスに振りかけられた神の酒のしずくが地上に落ち、アイリスの花を咲かせたといわれています。イリスは、虹をかけ橋にして神々の伝令役を務めたことから、メッセージを伝える意味合いの花言葉が多くつけられました。

その他、アイリスは「希望」「信じる心」「知恵」などの花言葉も持っています。

「優しさ」「優しい心」「優雅」

ハナショウブの花は、上向きと下向きに広がる立体的な花姿が魅力です。これらの花言葉は、まっすぐ伸びた茎に咲く、花の気品と造形美に由来したものだといわれています。上品で女性的な印象を与えることにちなむという説もあるようです。

「心意気」

5月5日、端午の節句に飾られることに由来した花言葉だといわれています。ショウブ湯の「ショウブ」とは異なりますが、5月が近づくとハナショウブも店頭に多く並びます。

「純粋」「あなたを大事にします」

白いハナショウブにつけられた花言葉です。由来は定かではありませんが、花色が持つイメージからつけられた花言葉のようです。

 「復讐」

黄色い花をつけるキショウブについた花言葉です。キリスト教文化圏では、黄色=ユダが着ていた衣服の色であったため、黄色い花には「裏切り」「報復」を意味する花言葉が多くつけられています。つながりは不明ですが、色のイメージからつけられた花言葉ではないかと推察されます。

上記以外の花言葉として、サトイモ科のショウブには「勇気」「適合」、ハナショウブの元となったとされるノハナショウブ(野花菖蒲)には「大人の付き合い」という花言葉がつけられています。

まとめ

ハナショウブの開花時期は長く、およそ1ヶ月ほどだといわれています。同じく梅雨時を彩るアジサイと合わせると、さらに見ごたえが増しそうです。

全国各地の菖蒲園では、6月になるとハナショウブが最盛期を迎えます。雨の日だからこそ映える日本の原風景は、日本だけでなく、海外からも注目を集めています。

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