ハートカズラの育て方

長く伸びたつるに連なる、ハート型の小さな葉。ハートカズラは、その愛らしい見た目から『ラブチェーン』という名前を持ち、恋が実る植物とも呼ばれています。

生長が早く、丈夫で育てやすいハートカズラを、ひと鉢お家で育ててみませんか。

目次

基本情報

ハートカズラは、キョウチクトウ科セロペギア属に分類される常緑多年草の1種です。原産地は南アフリカ。原種では200種ほどあり、その多くがつる性植物だといわれています。草丈は低く、這うようにして生長していきます。

ハートカズラは、多肉質でやや硬い葉を持つつる性植物です。2cm前後の葉が、つるを挟んで左右に1枚ずつ、等間隔に付きながら生長します。葉は落ち着いたグリーンの地に、グレーの斑(ふ)が入り、葉裏は赤紫色をしています。全体的にシックな彩りですが、角度によって表情が変わるおもしろさが魅力です。

夏になると、葉と葉のあいだに、小さな花をつけます。花は、葉裏と似た赤紫色で、細長いラッパのようなユニークな形状で咲きます。

花言葉は「協力」「助け合い」。葉がハートのかたちをしていること、葉が仲よく左右対称につく姿にちなんでついた花言葉だといわれています。

ハートカズラの育て方

日当たりと環境

屋内外問わず、風通しと日当たりがいい場所でよく育ちます。耐陰性があり、室内でも育てやすい観葉植物です。日光の届かない場所でも生長しますが、日照不足になると、葉と葉のあいだが間延びし、落葉しやすくなります。明るい日陰か、午前中だけ日が差す半日陰で育てるのがおすすめです。

ハートカズラをはじめ、斑入りの植物は、強い日差しに浴びると葉焼けを起こすだけでなく、株が弱りやすい傾向にあります。真夏は薄手のカーテンなどで日差しを調整してあげるようにしてください。

暑さには強いものの、寒さにはやや弱いです。5℃前後で越冬は可能ですが、霜で株が一気に弱るため、冬場は暖かい室内で育てるのが安心です。夜間は、冷気の伝わりやすい窓際や床の直置きは避け、部屋の奥側で育てると冬越ししやすくなります。

用土

ハートカズラは、厚手の葉や、根茎に水分をためておく性質があります。そのため乾燥に強く、多湿環境が苦手です。土は、水はけの良い土で育てるようにしましょう。市販の観葉植物用か、多肉植物用の土があると便利です。自作する場合は、赤玉土6:腐葉土2:パーライト2を目安に配合するようにしてください。 

水やり

生長期にあたる春~秋は、土が乾いたらたっぷりと水やりをしましょう。次の水やりは、また土がしっかり乾くまで待ってからあげてください。土が長く湿った状態になると、根腐れを招き、株が弱ります。受け皿を使う場合、水がたまったらそのままにせず、必ず捨てるようにしましょう。

気温が高い時期の水やりは、午前中か夕方、気温が比較的低いときにあげるようにします。日中の水やりは、鉢内が高温で蒸れ、株に負担がかかるため避けてください。冬場は生長がゆるやかになるので、水やりの頻度を落とします。土が乾いてから2~3日空けてからたっぷりとあげるようにしましょう。

空調を使う季節は、葉が乾燥しやすくなります。霧吹きでたっぷりと葉に水を吹きかけてあげることで、葉の色つやが保てる上、害虫予防の効果が見込めます。

植え替えと株分け

長く育てていると、鉢底から根がはみ出してきたり、下葉が落ちやすくなったりします。根詰まりを防ぐため、2年に1回程度、植え替えをしてあげましょう。適期は5~7月頃です。植え替え時、根を整理しがてら、株分けも同時に行うのがおすすめです。

鉢から株をそっと引き抜き、根に着いた土を優しく落とします。分かれた株に、それぞれ茎が残るようにして、ざっくりと手で分けましょう。ハサミを使って分けても大丈夫です。伸びすぎてしまった根は、半分程度に切り詰めます。あわせてつるを剪定して整えると管理がしやすくなります。

新しい鉢に、鉢底石と土を入れ、それぞれ植え付けます。整えた後は、たっぷりと水をやり、風通しのいい日陰に置いてなじませ、生長を待ちましょう。

つるが伸びすぎたら

ハートカズラは生長が早いため、つるが伸びるのも早いです。伸びすぎたら、好みの長さに切り戻しましょう。切り戻しの適期は5~6月頃。秋や冬など、休眠期に切ると、元に戻るまで時間がかかるため、生長が旺盛な暖かい時期に施すようにしましょう。

切ったつるは、水に挿しておくと発根します。そのまま、ガラスベースに挿して水耕栽培として楽しむのもおすすめです。土に植えるよりは生長は遅くなりますが、土を使わないため、キッチンなどにも安心して飾れます。

まとめ

ハートカズラは、くすんだような落ち着いた色合いが魅力的な植物です。ヴィンテージ風の鉢や鉢カバー、インテリアとも相性ばつぐんです。

シックなグリーンも素敵ですが、ピンク色の斑が入るハートカズラ・『レディ・ハート』も人気です。グリーンとピンクが入り交じる株姿は、お部屋の中で、ほどよい差し色にもなってくれそうです。

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