住まい空間の象徴となる「シンボルツリー」。今やお庭に植えるだけのものではありません。マンション暮らしの方でも、シンボルツリーとして鉢植えを置くことが珍しくなくなってきています。手間のかからない種類を選んで、ご自宅にシンボリックな観葉植物を置いてみましょう。
シンボルツリーとは?
一般的に、建物の象徴となる背の高い木を指して使われる言葉です。お家だけでなく、公園や歴史的建造物のそばに植えられるものも同様に指します。空間を象徴する意味や願いを込めて植えられることが多く、彩りを添えながら魅力を引き立てる木として長く大切にされる存在です。
住まいのシンボルツリーは、お家の新築祝い・ご結婚・お子様の誕生などの節目に、記念樹として植えられるシチュエーションも多いです。
ルールなし!好きなものをシンボルツリーに
シンボルツリーは、存在感のある大きめな観葉植物が選ばれる傾向にあります。が、こうでなくてはいけない、という明確なルールはありません。葉を楽しむ木や実を楽しむ種類などさまざま。お好きなものを選んで問題ありません。
マンションでシンボルツリーを置く場合、リビングがおすすめです。広さが適度に確保出来る上、長く時間を過ごすスペースになるため、暮らしの象徴となる植物を据えやすい空間といえます。それ以外には、風水や防犯の観点から、玄関やバルコニーなど、家を守る位置に置くのもおすすめです。置く場所がより映えるのはどんな植物なのか、楽しくイメージしながら吟味してみてください。
「手間がかからない」ポイントとは?
これから先、長い付き合いになる木です。出来れば手間がかからず、きれいな形が保てるものがいいですよね。シンボルツリーを選ぶ際は、どのポイントを押さえておくのがいいでしょうか。
葉が落ちにくい
室内のシンボルツリーには、冬に葉を落とす落葉樹ではなく、季節問わず葉を楽しめる常緑樹がおすすめです。葉がよく落ちたり散らばってしまうものはお掃除の手間がかかります。お世話のしやすさでいえば、葉が大きくて落ちにくい種類がおすすめです。
耐寒性がある
一般的に流通している観葉植物は、熱帯地域原産の品種が多いです。夏場の暑さには比較的強いですが、日本の冬の寒さが苦手な植物も多いです。極端すぎる気温はどの植物にとっても負担になりますが、比較的寒さに強い傾向にあるものを選ぶのがいいでしょう。
乾燥に強い
植物を育てるうえで水やりはかかりません。ただ、頻繫に水を欲するものや、土が乾き気味の方がよく育つものなど、必要とする水分量は植物によって変わってきます。頻繁に水やりをする必要がない、乾燥気味に育てる種類を選びましょう。
置くだけで魅力アップ!室内におすすめのシンボルツリー
上記のポイントを押さえたおすすめの観葉植物をご紹介します。
フィカス・ウンベラータ
観葉植物の中で、不動の人気を誇るフィカス・ウンベラータ。丸みを帯びたハート型の大きな葉が可愛らしい観葉植物です。丈夫で葉が落ちにくく、生育も旺盛で、春~秋にかけて新しい葉がどんどん出てきます。日当たりの良い場所に置くと、天井に届くくらい背が高くなります。小さい鉢を買って、大きく育てていくのも楽しい木です。
ユッカ(青年の木)
鮮やかな剣状の葉が上へ伸びる様子が美しい、人気の観葉植物です。葉や枝が横に広がりにくいため、限られたスペースに置くのにも適しています。暑さや寒さに強く、丈夫で育てやすい植物です。ユッカ・ギガンティア、ユッカ・エレファンティペスの名称でも知られています。
ポニーテール
真っ直ぐな幹の上から、細くて長い葉が茂って垂れ下がるポニーテール。別名でノリナ、トックリランと呼ばれています。幹の下部に水分を蓄えているため、根元にふくらみがあるのが特徴です。夏の日差しにも強いため、室内外問わず育てられる植物です。シンボルツリーにするなら、奮発してやや大きめを選ぶのがおすすめです。
シンボルツリーのお世話
大型の観葉植物はとても魅力的ですが、その外観を保ちやすくするため、いくつか気をつけてあげたい点があります。
葉水
土への水やりは控えめでも、定期的に葉水(はみず・霧吹きで葉に水分をあげる)をしてあげましょう。葉が乾燥しすぎると、ハダニ・カイガラムシなどの害虫を寄せ付けやすくなります。葉水は出来れば1日1回してあげられるとベストです。
葉のほこり取り
長く飾っていると、葉もほこりをかぶります。表面にほこりがつくと、せっかくの色つやが悪くなってしまうため、湿らせたやわらかい布などでふき取ってあげるようにしましょう。濡らした軍手をはめて葉をなでるのも、簡単に出来るお手入れ方法のひとつです。
キャスター付きの花台
鉢が大きくなると重みが出ます。お掃除や水やりの際、移動しやすいように、あらかじめキャスター付きの台に乗せておくのがおすすめです。100円ショップやホームセンターでも低価格で購入が可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
背の高い観葉植物は、空間を広く感じさせる効果があります。シンボルツリーは、お部屋の魅力をアップさせるだけでなく、目隠しや間仕切りのインテリアアイテムとしても有効です。思い切って、大きくてきれいな木をお部屋に飾ってみませんか。