観葉植物の植え替えは必要?植え替えの時期と合わせる土を解説!

初夏になると、植物がいっせいに大きく生長し始めます。その勢いは、見ているだけでも元気をもらえるくらい活気づいています。ご自宅の観葉植物も、そろそろ植え替えを始めてみませんか。

目次

観葉植物の植え替えは必要?

根詰まりや根腐れをおこさないために必要

植物が大きくなった分、同様に鉢の中でも根が生長しています。限られたスペースの中で、根が伸びるのには限界があります。植え替えをせずにいることで、根詰まりや根腐れが起き、植物の生長に大きく影響を及ぼします。

植木鉢の植え替え目安は1~2年に1度。植え替えをし、環境を整えてあげることで、植物が生長しやすい環境を整えてあげることが出来ます。

植え替えるなら生長期

植物の多くは、5月~9月が生長期にあたります。枝の剪定や植え替えを施すには、気温15℃前後の生長期がベストです。特に、生長期が始まったばかりの5~6月は、枝や根を切ってもダメージが少なく回復が早いのでおすすめです。

暑さが最盛期を迎える真夏は、生長はするもののやや緩やかになるため、避けてあげた方がいいでしょう。植え替えに適した時期を過ぎてしまった場合は、無理をせず次の生長期まで見送るようにしましょう。

土も新しくするのがベスト

植え替えの際は土も入れ替える

植物が育つ「環境」には、土が欠かせません。植え替えをする際は、新しい土を用意しましょう。元々の土は、その植物が育つあいだに養分を吸収されているため、本来の働きを果たすことが難しくなっています。土を再生させる方法はありますが、手間や時間がかかるため、やや上級者向きです。

植え替えで新しい土を使うのは、カビや病原菌・虫対策の上でも効果的です。

基本用土と改良用土

観葉植物用の土には、大きく分けて2種類があります

  • 基本用土……植物を育てる際のメインとなる土
  • 改良用土……基本用土で補えない機能をサポートする土

土にはいくつもの種類がありますが、単体では植物をうまく育てることが出来ません。必ず複数の土をブレンドしたものが使われています。

植物の性質に合わせて、基本用土と改良用土をブレンドしたものが「培養土」といわれています。

よく使われる土の種類

観葉植物を育てていると、土の種類を目にする機会も多くなります。一般的によく用いられている4種類についてまとめてみました。

赤玉土

火山灰が堆積した関東ローム層から採掘された赤土を、ふるい分けしたものが赤玉土です。赤褐色の粒状をした赤玉土は、目に見えない無数の穴が空いた多孔質。空気をほどよく含むため、土中の温度変化をなだらかにしてくれる効果があります。最もよく使われる基本用土です。

pH5~6(弱酸性)
性質保水性・保肥性・通気性
相性のいい植物観葉植物全般

鹿沼土

赤玉土と同様、関東ローム層から採れる軽石状の土です。栃木県鹿沼市で採掘されることから地名がつけられています。関東ローム層は文字通り「層」になっていて、表層が黒土、その下に赤玉土のベースである赤土、さらに下にあるのが鹿沼土です。赤玉土と性質の共通点も多く、基本用土として使われる事も多いですが、鹿沼土は白っぽい見た目をしています。

pH4(酸性)
性質保水性・保肥性・通気性
相性のいい植物サツキ・ブルーベリー・日本原産の山野草

日向土

宮崎県南部等、霧島の火山灰が堆積して出来た軽石状の土です。別名ボラ土とも呼ばれています。赤玉土・鹿沼土よりも硬質で、長期間経過しても粒が崩れにくいのが特徴です。保水性・保肥性はあまり強くないため、基本用土に混ぜて使う改良用土としてよく使われます。

pH6前後(弱酸性)
性質通気性・水はけのよさ
相性のいい植物多肉植物・観葉植物

バーミキュライト

ヒル石と呼ばれる鉱物を高温加熱して膨張させ、つくられたものです。土壌を改善するための改良用土として広く使われます。熱を加えて焼成しているため、無菌で清潔。比重がとても軽いため、基本用土としては使われません。基本用土に混ぜて使われることが一般的です。

pH6~7(中性)
性質保水性・保肥性・通気性・水はけのよさ
相性のいい植物挿し木全般

これらは、さまざまな植物専用の培養土にブレンドされていることが多い種類です。市販の培養土を手にする機会があったら、ぜひ配合も見てみてくださいね。

大きな鉢は「増し土」も効果的

背丈の大きな鉢や、重くて動かしにくい鉢の場合、中身を入れ替えるのはなかなか難しいこともあります。その場合は、「増し土」という方法もあります。

鉢の表面の土を5cm前後、古い土を搔き出します。鉢の周辺も同様に、スコップ等を使って5cmほど土を抜き取ります。届く範囲で大丈夫ですが、なるべく深く土を搔き出すようにしましょう。古い土を抜いた分、新しい培養土を足して終わりです。

増し土によって、観葉植物は生長しやすくなりますが、一時的な処置になります。

もし、鉢の底から根が出ている場合は、一度株を抜き、植え替えをしてあげた方がいいでしょう。

まとめ

長く一緒にいる植物には、やはり愛着がわきますよね。それらを育てるベースとなる土にも目を向けてみると、いっそう理解が深まるように感じます。市販の培養土を使うだけでなく、ご自身で土を配合してみようと思うきっかけになるかもしれません。

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