キンギョソウ(金魚草)の花言葉は?面白い花言葉や由来も解説

まっすぐ立ち上がる花茎を囲むように、すずなりになって咲くキンギョソウ。ふくらんだ独特の形の花は、ひらひらと泳ぐキンギョのような優雅さをたたえています。目を惹きつけ、楽しませてくれるキンギョソウには、どのような花言葉がつけられているのでしょうか。

目次

キンギョソウ(金魚草)の基本情報

キンギョソウの原産地は、南ヨーロッパ、北アフリカの地中海沿岸。オオバコ科(ゴマノハグサ科)キンギョソウ属に分類される植物です。本来は多年草ですが、高温多湿に弱く、あいにく日本の気候とは相性が合いにくいため、一年草として扱われています。

開花は年2回、3~6月頃と9~11月頃です。品種によって開花時期は異なりますが、5月が最盛期で最も多くの種類が出回ります。花色も、赤、ピンク、オレンジ、黄色、白、ワインレッド、複色などバリエーションが豊富です。

切り花以外に、地植えやプランター栽培もおすすめです。草丈は20〜120cmと幅広く、1輪あたりの花数も多いため、群生させると見応えがあります。

国で変わるキンギョソウの呼び方

切り花としても人気の高いキンギョソウは、“スナップドラゴン”という名称でも知られています。英名でsnap-dragon=噛みつきドラゴン。咲いた花の形をドラゴンの口に見立てて付けられた名前です。

咲き姿に特徴のあるキンギョソウは、他にもさまざまな名前で呼ばれています。

  • フランス語…gueule-de-loup(オオカミの口)
  • ドイツ語…Löwenmaul(ライオンの口)
  • ギリシア語…Antirrhinum(動物の鼻に似ているの意)

キンギョソウの花言葉

花が開いた様子を「口」に見立てた呼び名がいくつもつけられたキンギョソウ。花の印象は、花言葉にも反映されているようです。

「おしゃべり」「騒々しい」

口をぱくぱくと開き、止まらないおしゃべりを連想させることからついたといわれる花言葉です。キンギョソウは背の高い茎を覆うように、花茎の下から上に向かって次々と花をつけていきます。あらゆる向きに口がついているので、一層にぎやかでかしましい様子に見立てられたようです。

「おしゃべり」の他、「でしゃばり」「おせっかい」など、“口は災いの門”といえそうな類似の花言葉を持っています。

「図太い」

キンギョソウの花茎がずっしりと太く、安定感があることに由来した言葉だといわれています。また、①に関連して、よくしゃべる人を揶揄した表現という説もある花言葉です。

「推測ではやはりNO」

海外で、かつてキンギョソウの花は仮面に似ているといわれていたことに由来します。表情を隠す仮面は、本心をわかりづらくさせるもの。仮面に似た花ということから、本当かどうかわからないものへ疑いを向ける意味へと発展したようです。関連して「あなたの気持ちをゆさぶる」という花言葉も。

英語では、「deception(ごまかし)」という花言葉がつけられています。

キンギョソウは、花が咲いた後の実が、ドクロに見えるともいわれています。仮面が落ちた後の表情はドクロ、というブラックユーモアでしょうか。

「優雅」「上品」

特徴にばかり特化した花言葉が多いキンギョソウですが、シンプルに美しさをうたった花言葉も併せ持っています。ふっくらと丸みのある花は、女性らしいラインを思わせ、ドレスをまとったような華やかさを感じさせてくれます。

英語の花言葉は「graciousness(上品さ、優雅さ)」。花びらのつくる優しいフォルムや、咲き姿から受ける印象にちなんだ言葉だといわれています。

白いキンギョソウの花言葉

キンギョソウにはカラーバリエーションがありますが、特に色別につけられた花言葉はないようですが、唯一、白いキンギョソウにはいくつか花言葉がつけられています。

  • 「清純な心」 …白=純粋・無垢なイメージ
  • 「予知」「予言」「未来を知る」 …儀式で使われる白い仮面を連想させることに由来

白いキンギョソウは、上品な印象ながらしっかりと存在感があり、ウエディングシーンにもおすすめの花です。

また、一種呪術的な花言葉は、海外の古い習慣に基づいたものです。キンギョソウを始め、強い香りがある花には、魔力が宿っていると信じられていました。キンギョソウを入り口に植えたり、切り花を吊るしたりと、魔除けのお守りとして使われる習慣もあったと伝えられています。

エディブルフラワーとしての側面

キンギョソウには、見て楽しむ以外に、エディブル(edible=食べられる)フラワーとしての楽しみ方があります。色合いはごく華やかですが、くせやえぐみがなく、葉野菜のようなフレッシュな味わいと食感が特徴です。サラダやドリンク、スイーツに彩りを添えるのにもおすすめです。

同じキンギョソウでも、残念ながら園芸用は流用出来ませんが、手頃な価格でお試し出来ます。食用としての魅力にも、ぜひ注目してみてください。

まとめ

月のうさぎの解釈同様、国が変われば呼び名も花言葉も変わるのが興味深いところですね。

にぎやかな花言葉はダテではありません。キンギョソウは、花数が多いので1輪でもボリューム感があります。色違いでフラワーベースに生けると、ぱっとお部屋の中が華やかになりますよ。少し物足りないと感じる空間に飾るには、ぴったりなお花だといえそうです。

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