南国の花、ブーゲンビリアの花言葉

ハイビスカスやプルメリアに並び、ブーゲンビリアは南国を代表する花のひとつです。寒さにも耐性があり、室内であれば日本の冬も問題なく越せる強さを持っています。見ているだけで明るい気分をくれるブーゲンビリアの花には、どんな花言葉がつけられているのでしょうか。

目次

ブーゲンビリアの基本情報

ブーゲンビリア(ブーゲンビレア)は、オシロイバナ科ブーゲンビリア属に分類されるつる性の常緑低木です。原産地は中央アメリカや南アメリカ。暑さと乾燥に強く、風通しが良い土地でよく育つ性質を持った植物です。和名では、つる草を表す「カズラ(葛)」の字が当てられ、イカダカズラ(筏葛) 、ココノエカズラ(九重葛)の名前がつけられています。

花と苞葉

ブーゲンビリアの特徴は、鮮やかな色合いです。強い色を発しているのは、花びらに見える葉です。これらは苞葉(ほうよう)と呼ばれ、つぼみを包んでいた葉がきれいに色づいたもの。ブーゲンビリアの花はとても小さく、苞葉の中心に咲き、コントラストで白いワンポイントのように見えるのが特徴です。

ブーゲンビリアの苞葉の発色は、花粉を運ぶハチドリの目にとまりやすいように進化したと考えられています。

開花時期は広く、温暖な地域であれば10~4月頃まで咲きます。苞葉の色は赤やピンク、黄色、白などがありますが、単色で色づくだけでなく、ひとつの株にさまざまな色合いの花をつける品種もあり、目にも楽しいバリエーションが人気です。

花の名前の由来

南国を代表するハワイでは、庭木としても人気のブーゲンビリア。街路樹代わりに用いられるなど、さまざまな色で街なかを彩っています。首から下げるレイに使われることも多く、フラダンサーの衣装にもよく登場する花のひとつです。

ハワイにブーゲンビリアが伝わったのは19世紀の初頭だったといわれています。ブーゲンビリアは、ハワイ語で「プア・カパロ(Pua Kepalo)」。Pua=花、Kepalo=デビルという意味です。きれいな色に潜むトゲが、悪魔と呼ばれる元となったといわれています。

苞葉で覆われたつるには、細長いトゲがあります。成長途中で、咲かなかった花芽がトゲに変わるのが原因です。トゲの付き方には個体差がありますが、不用意に触れると痛みを感じるほど、しっかりと硬さがあります。水と肥料を多く吸収した株はトゲが増える傾向にあるため、育てる場合は、やや乾燥気味を心がけて育てるのがおすすめです。

ブーゲンビリアの花言葉

ぱっと人目を惹く花色から、ブーゲンビリアの花言葉はつけられたようです。まっすぐに心を伝える熱さ、一途な言葉が揃っているのが特徴です。

全般に共通する花言葉

  • 「情熱」「熱心」
  • 「あなたしか見えない」
  • 「あなたは魅力に満ちている」
  • 「私はあなたを信じます」
  • 「ドラマチックな恋」
  • 「秘められた思い」

色別の花言葉

  • 赤 …「情熱」「あなたしか見えない」
  • ピンク …「魅力がいっぱい」
  • 白 …「あなたは素敵」

また、情熱的な花言葉とは裏腹に、ブーゲンビリアには「薄情」という花言葉がつけられています。これには、2つの説があるようです。鮮やかな苞葉が、本来の花よりも目立っていることがひとつ。もう一つは、苞葉が薄いことに由来した言葉だといわれています。

ブーゲンビリアは、ギフトや母の日の贈り物としても人気のある花です。シンプルな鉢植えも多いですが、つる性の性質を利用して、行灯仕立てやハート型に仕立てたものなど、デザイン性の高い鉢植えも売られています。適度にボリューム感はあるもののゴージャス過ぎず、かつ珍しい。ブーゲンビリアの鉢には、受け取った方の心を大いにつかむインパクトがあります。

今までとは違うものを贈りたい、意外性で楽しんでほしいお相手に、ブーゲンビリアを贈ってみてはいかがでしょう。

日本が誇るブーゲンビリア

ブーゲンビリアが見られるのは海外だけではありません。沖縄を始め、日本の南側を中心とした温暖な気候の地域に、ブーゲンビリアの名所は複数あります。

県を挙げてブーゲンビリアを普及させたことで知られているのは宮崎県です。1971年、シンガポール植物園から青島県立亜熱帯植物園に寄贈されたことをきっかけに、県内全域にブーゲンビリア栽培が広がったと伝えられています。

2016年、宮崎空港の愛称が「宮崎ブーゲンビリア空港」に決定しました。この愛称は、ブーゲンビリアが宮崎空港のシンボル的存在であること、気候だけでなく県内で暮らす人々の温かさまで内包した名前であることを表しており、県内外の多くの人に知られ、親しまれる名前となっています。

手元で眺める鉢植えもきれいですが、大木に育ったブーゲンビリアを見上げるのもいいものです。苞葉がたくさんついた枝と、茂った葉のコントラストは、季節を問わず青空に映えます。

まとめ

ブーゲンビリアの持つ情熱的な花言葉の数々は、見る側に活気を与えてくれる力強さがあります。

遠い南国の花ではなく、身近でとても育てやすい植物・ブーゲンビリア。色の華やかさの割に、香りが一切しないのも特徴のひとつ。お花の強い香りが苦手な方にもおすすめしたい観葉植物です。

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