純白の花と、エキゾチックな香りが特徴的なマダガスカルジャスミン。鉢植えだけでなく、フレッシュリース・ウェディングブーケなど、装飾にもよく用いられている花です。
甘い香りで非日常へ誘ってくれる花、マダガスカルジャスミンの花言葉です。
マダガスカルジャスミンとは?
ガガイモ科シタキソウ属に分類されるマダガスカルジャスミン。名前の通り、原産地はマダガスカルです。花が咲くと、ジャスミンによく似た甘い香りを放つことに由来して名前がつけられました。つるを伸ばして生長するため、フェンスやラティスに沿わせてグリーンカーテン風にしたり、鉢植えとして支柱にからませてあんどん仕立てに育てたりするのに向いています。
マダガスカルジャスミンの開花時期は4~9月頃。ラッパのようなかたちをした、3cmほどの白い花をたくさん咲かせます。
マダガスカルジャスミンの花言葉
「二人で遠くへ旅を」
マダガスカルジャスミンは、花が咲いた後、タンポポのように綿毛と共にタネを飛ばします。タネが風に乗り、飛んでいく様子が「旅」を連想させることから、この花言葉がついたとされています。「二人で東方に旅を」という花言葉もあり、これは原産地であるマダガスカルをイメージしたと解釈されているようです。
「清らかな祈り」「清純」「愛される花嫁」
いずれも、ウエディングシーンを喚起させる花言葉です。マダガスカルジャスミンのつける純白の花にちなんだものだといわれています。清楚な雰囲気をたたえる花が、白いドレスを着た花嫁の姿のイメージにつながり、ついた花言葉だということです。マダガスカルジャスミンは、「ハナヨメバナ(花嫁花)」という名前も持っています。近年、花嫁のブーケやコサージュなどに使われることも多くなっているようです。
「旅」と「結婚」の花言葉で、ハネムーンを思わせるマダガスカルジャスミン。結婚を控えた方へのお祝いにもぴったりな花です。
『ジャスミン』の花言葉
マダガスカルジャスミンをはじめ、『ジャスミン』と名前のついた花が他にもあります。いずれも、ジャスミンの花に似た香りを持つこと、ジャスミンのような真っ白い花をつけることに由来した名前だといいます。
代表的なジャスミンの花言葉をあわせてご紹介します。
ジャスミン(マツリカ・茉莉花)
本家ジャスミンはこちらです。モクセイ科に分類される植物で、一般的には、アラビアンジャスミンを指します。甘く優雅な香りが魅力的な花で、「香りの王様」とも呼ばれます。ジャスミンの香りは古来より人々に好まれ、香水やジャスミンティーの原料にも用いられています。和名では、マツリカ(茉莉花)。夜に花を開いて、強い芳香を放ちます。
ジャスミンの開花時期は7~9月頃。花色は白のほか、淡いイエロー系で咲くものもあります。
花言葉は「愛想の良い」「愛らしさ」「官能的」など。いずれも、花姿や香りに由来してつけられた花言葉です。色別では、白は「温和」「従順」「好色」、イエローには「優美」「優雅」の花言葉がつけられています。
シルクジャスミン(ゲッキツ・月橘)
オレンジのような、柑橘系の香りを漂わせるシルクジャスミン。月の夜に咲くことから、ゲッキツ(月橘)の和名を持っています。本家ジャスミンはモクセイ科ですが、シルクジャスミンはミカン科に分類され、まったく異なったグループに属する植物です。シルクジャスミンは、6~9月に開花時期を迎え、直径2cm程の白い花を咲かせます。
花言葉は、「純粋な心」。真っ白でかわいらしい花が群れるように咲く様子から、無邪気さ、純真さを連想させる花言葉がつけられたということです。
マダガスカルジャスミンの育て方
鉢植えで出回ることの多いマダガスカルジャスミン。花だけでなく、つやのある葉もきれいな植物です。比較的丈夫で生長が早く、花もたくさんつけてくれるため、ひと鉢でお部屋を明るくしてくれるのでおすすめです。
マダガスカルジャスミンは、日当たりの良い場所でよく育ちます。真夏の強い直射日光は避け、通年日によく当てて育てることで、花付きがよくなります。
つるをまきつけながら生長するので、支柱を立てて育ててあげましょう。アーチ型や、あさがおの鉢植えのようなあんどん型など、支柱の形もさまざまです。支柱の立て方によって仕上がり方が変わるので、お好みで選んでみるのがいいでしょう。
開花時期は、ちょうど気温の高い季節にあたります。水をよく吸う上、水分の蒸発も早くなるため、夏場は水切れをさせないように気をつけて育てます。基本的に、土が乾いたらたっぷりと水をあげ、用土が湿っているあいだは水やりを控えましょう。
花が次々とつくため、咲き終わった花がらはこまめに摘み取るようにしてください。
まとめ
まじりけのない白い花と、濃いグリーンの葉色とのコントラストがきれいなマダガスカルジャスミン。爽やかな見た目と、甘い香りが夏にぴったりな花です。たくさんの花を咲かせたあとは、綿毛が風に飛んでいく姿も楽しんでみてください。花言葉のように、旅心を誘われることまちがいなしです。