花言葉は、花をメッセージ代わりに送り合うコミュニケーションが始まりだったといわれています。ときに気持ちを代弁してくれる花言葉。ここでは「信頼」をあらわす花言葉の花を集めてみました。親しい方やお世話になった方に、親しみと尊敬を込めたお花のギフトを贈ってみるのはいかがでしょうか。
花言葉「信頼」の植物
マーガレット
花の時期:3~5月
色バリエーション:白・ピンク・黄・オレンジ・赤
黄色い花芯を取り囲むように花びらをつけるマーガレット。花の名前は、ギリシャ語の“margarites=真珠”が由来だといわれています。和名はモクシュンギク(木春菊)です。
マーガレットの花言葉は、「信頼」「貞節」「誠実」「恋占い」「真実の愛」。ギリシャ神話に登場する女神・アルテミスに由来した花言葉がつけられています。マーガレットは、アルテミスに献上される神聖な花とされていました。アルテミスは女性を守る神様だったことから、マーガレットには女性性の強い「信頼」「貞節」「誠実」という花言葉がついたといわれています。
ヤグルマギク(矢車菊)
花の時期:4~6月(最盛期5月)
色バリエーション:青、紫、ピンク、白、赤
矢羽根のような鋭い花びらを放射状につけるヤグルマギク。5月、端午の節句の頃に咲く花です。丸くすっきりとした花姿が、鯉のぼりの先端についている矢車に似ていることから名前がつけられました。
花言葉は、「信頼」「繊細」「優美」「教育」。この内の「信頼」「教育」は、ドイツの歴史に由来した花言葉です。プロシア(現ドイツ)がナポレオンに侵攻された際、王妃ルイーゼは小さな王子たちと共に麦畑に逃げ込み、身を潜めました。王妃はヤグルマギクで花冠をつくって彼らを勇気づけながら、国を守る覚悟を決めるよう説いたとのこと。当時の王子の1人は、後に初代ドイツ皇帝・ヴィルヘルム1世となった際、紋章にヤグルマギクを刻んだという逸話が残されています。ドイツではヤグルマギクに、「Ich gebe die Hoffnung nicht auf(希望をあきらめない)」という花言葉がつけられています。
スイレン(睡蓮)
花の時期:5~9月(最盛期7月)
色バリエーション:白・赤・ピンク・黄
水面に浮かぶ葉のあいだから、茎を伸ばし花をつけるスイレン。葉と葉のあいだから大きな花が開く様子はとても幻想的で美しい姿です。寺院の池や沼などで見られる花ですが、小さく育つ品種であれば、鉢を使って自宅で育てることも出来ます。スイレンとハスは似ていますが、葉に違いがあります。葉に切れ込みがあるのがスイレン、ない方がハスです。
スイレンの花言葉は、「信頼」「清純な心」「信仰」。大切なものを包み込むような花の様子から、これらの花言葉がつけられたといわれています。
クロッカス
花の時期:2~4月、10~11月
色バリエーション:黄・白・紫
カラフルな花をつける人気の球根植物・クロッカス。雪の残る早春に芽吹き、いち早く春の訪れを知らせてくれる花でもあります。ヒヤシンス同様、手軽に水栽培で育てることも可能です。一般的に春の花としてよく知られていますが、秋に咲くクロッカスもあります。スパイスとして知られるサフランも、秋咲きクロッカスの仲間です。
花言葉は、「信頼」「青春の喜び」「切望」。長い冬を耐えながら春が来ることを願う姿、新しい季節が来たことへの喜びが込められた花言葉だといわれています。
フリージア
花の時期:3~5月
色バリエーション:白・ピンク・オレンジ・赤・黄・紫
小さなラッパ状の花を並べ、穂を垂らすように咲くフリージア。ほのぼのと優しい色合いや目の覚めるビビッドカラーなど、目にも楽しい色が揃っている花です。
花の名前と花言葉は、植物学者・エクロンに由来します。エクロンは、発見した花の原種に、親友の医師・フレーゼの名前をつけて“フリージア”と名付けました。英語の花言葉には「trust(信頼)」「friendship(友情)」という言葉が並んでいます。フレーゼに対する感謝や親愛の情が元となり、花言葉がつけられたといわれています。
フィカス・ベンジャミン
観葉植物として知られるフィカス・ベンジャミン。灰白色の幹の上に、小さくつややかな葉をこんもり茂らせる様子が愛らしい植物です。和名はシダレガジュマル(枝垂れ榕樹)。ベンジャミンとガジュマルは同じイチジクの仲間です。イチジク(無花果)という表記通り、ベンジャミンも花らしい花をつけません。花は果実に包まれ、外側から見えないように咲く性質があります。丸い実のようなものがついたらそれは花です。
花言葉は「信頼」「友情」「融通のきく仲間」。ベンジャミンの花言葉について、由来は定かではありませんが、どんな環境にもなじみやすい性質に基づいた言葉ではないかといわれています。
まとめ
花言葉は、同じ花に異なる逸話が幾重にも重なって、いまの形がつくられてきました。つけられた花言葉の数が多ければ多いほど、語り継がれてきた歴史を感じますね。
フォーカスしたい花言葉は人それぞれです。ギフトのご参考になりますように。